亡き夫の味と夢を守り続ける妻の思い…“スパゲッティグラタン”が看板の喫茶店 新潟・加茂市

新潟県加茂市で約50年続く昔ながらの喫茶店を紹介します。亡き夫と作り上げたこだわりの味を守り続ける妻の思いに迫りました。

JR加茂駅から続く商店街にある喫茶店。レンガ調で入り口からレトロな雰囲気が漂っています。

ノスタルジックな雰囲気の喫茶店「ピノキオ」

こちらの看板メニューが、マカロニの代わりにたっぷりのスパゲッティが入ったスパゲッティグラタンです。

店を営むのは御年79歳の真柄文子さん。スパゲッティグラタンは濃厚なクリームソースが味の決め手です。

【真柄文子さん】
「タマネギをよく煮て、その繊維をこしていれてるのだから甘味も出るしまた違う」

クリームソースとスパゲッティを合わせ、表面に焼き目が付くまでこんがり焼けば完成。クリームソースは忙しい時期だと毎日大きな寸胴で仕込むといいます。

【真柄文子さん】
「仕込みには力がいるんですよ。それを主人が主にやってたわけ。私が力がないから」

真柄さんが口にしたのは、かつてのマスターで夫の誠さんについて。開業当初から夫婦で店を切り盛りしてきましたが誠さんは今年2月膵臓がんで亡くなりました。

【真柄文子さん】
「見つかるまで病気はわからないんだよね~。お酒が好きだったの」

今では亡き夫の味を妻が守り、お客に提供しています。

【真柄文子さん】
「主人の夢。夢だっていうかさ」

その誠さんの夢は思い出の時代に戻れるタイムカプセルのようなお店を作ること…

【真柄文子さん】
「あぁ懐かしいといつも思ってくれるグラタンでもパフェでも昔からのメニューがあるとホッとするそうそういのを目指してきてやっとかなと叶えられたかなと…」

2人の夢が詰まったピノキオはこれからも訪れた人を思い出の時間へと誘ってくれます。

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