アパートに大量のゴミ “運び込んだ”業者インタビューに応じる「これを全部自分で受けるのか」札幌・南区

札幌市南区の定山渓にあるアパートに、大量のゴミが運び込まれている問題。このアパートにゴミを運び込んだという業者がHTBのインタビューに応じました。

リサイクル業者の担当者)

「(アパートに)結構もの入ってるなと思って、これを全部自分で受けるのかというちょっと恐怖感は多少ありました」

札幌市内で廃品整理などを行うリサイクル業の男性。実は今年1月からあるアパートに廃品やゴミを運び込んでいました。

須藤真之介記者)

「あ、こちらのアパートですね。ゴミでしょうか1階にぎっしり埋まっているのが分かります」

まるで「ごみ屋敷」と化したアパートがあるのは、札幌市南区定山渓の温泉街からほど近い国道230号沿いです。これはアパートの住人が4月に撮影した画像。数人の男性が運び込んできたという大量のごみがアパートの周りだけでなく歩道まで埋め尽くしています。このアパートの管理会社によりますと去年12月から、札幌市内のリサイクル業者が「建築のための木材や資材置き場」として、1階の倉庫と2階の一部を借りていました。

しかし、実際に持ち込まれたのはただのゴミで契約していない3階の物置きにも勝手にゴミを置いたということです。

このため2階のアパートの住人の生活にも影響が。

住人)

「ものを詰めすぎて押し入れの天井が落ちてきた、ドアは歪んで閉まらない、早くどうにかしてほしい」

なぜゴミを運び込んだのか。

リサイクル業の男性は去年秋、遺品整理などを行う業者からこのアパートでゴミを仕分ける仕事を持ちかけられたと話します。

リサイクル業者)

「別の業者から中に入っているものの分別をする感じと話をされた」

その後、今年1月ごろこの業者と突然、連絡がとれなくなったという男性。この業者は遺品整理などで回収したゴミをあちこちに不法投棄していたことから、男性が代わりにゴミを回収せざるを得ない状況に陥ったと説明します。

リサイクル業者)

「僕の方にガンガン連絡が入るようになって、私はもう無理やり(アパートの)倉庫に入れなきゃならない状態が出来上がってきて。(別の業者から)詰められたり、なんだりというのもあったんですけど、そういうのもあって、やらざるを得ない状態になって、とりあえず(アパートに)持って来るしかないというところで、持ってきてた」

アパートのゴミや壊してしまった天井などは今後どうするのでしょうか。男性は。

リサイクル業者)

「まずはやっぱり片付けたいですよね。全部空っぽにしたいのと。普通に住める状態にしたいというのが正直なところやっぱりあります。

「住人の方に関してとは本当に申し訳ない思いがいっぱいありますし、あとはその管理会社さんですとか、私がその状況を作ったというのももちろんあるので、そこに関しては本当に謝罪したいところです」

管理会社は今月末までにすべてのゴミを撤去するよう男性に求めています。

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