6月は途中出場で6打数5安打 ソフトバンク川瀬晃が体現 「どんな状況でも常に緊張感を持って試合に」

9回無死、中前打を放った川瀬(撮影・穴井友梨)

◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク3―9ヤクルト(12日、みずほペイペイドーム)

完敗だった。投手陣はセ・リーグ最下位のヤクルトを相手に今季ワーストの9失点。4番村上、5番サンタナ、6番オスナに一発を浴びるなど、1試合3被弾も今季ワーストだった。

一方、打線は今季初先発の山野に7回まで1得点と攻略できなかった。自軍投手陣が5回までに7失点と大崩れしたことで相手バッテリーに余裕を与えてしまった感は否めないが、2回には近藤がけん制死に遭うなど隙を見せたことも確かだ。

とはいえ、長いシーズンを戦っていればこんな試合もある。接戦を落としての敗戦であれば今後に尾を引くことも考えられるが、個人的には大勢に影響のない1敗と見る。交流戦首位の楽天とは残り4試合で2ゲーム差と開いたが、大事なのは自分たちのやるべきことに全力を尽くすことだ。

そういう意味では8点を追う9回に5号2ランを放った栗原の集中力は素晴らしいの一言に尽きるし、その直前に中前打を放った川瀬の一打も見逃せない。相手3番手エスパーダにファウルで粘り、最後はこの打席で唯一投じられた変化球にしっかりアジャストした。

これで6月の川瀬は代打を含め、途中出場での打撃成績が6打数5安打となった。「どんな状況でも常に緊張感を持って試合に臨んでいます。その積み重ねが大事なので」。自分のやるべきことをやる。川瀬が体現している。(石田泰隆)

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