笑っちゃうけど実践してみたい! 現役ワーママ考案 6種類の「職場復帰前トレーニング」

最近話題の、ワ―ママ必見トレーニングをご存じでしょうか? 今年4月にインスタグラムに投稿されたトレーニングで、その名も「職場復帰前最強トレーニング」です。考案者は、2児の母であり「日本一赤裸々な育児」を発信するKikoさん。「育休中のお母さんが職場復帰に向けて自宅でやるべきトレーニング」となっており、思わず笑ってしまうようなさまざまな小ネタを挟みつつ、6つのトレーニングがユーモラスに紹介されています。

【写真6枚】めっちゃ現実的&ユーモアたっぷり!「職場復帰前のトレーニング」6種

考案者であるKikoさんは現在、1歳と3歳のお子さんを育てながら職場復帰し、働いているのだそう。トレーニングを紹介するとともに、考案のきっかけや狙いについて詳しく話を聞きました。

◆職場復帰前最強トレーニング

1)ズッコケ注意! 「久方ぶりのヒールウォーキング」
自宅の廊下でヒールを履き、子どもを抱っこしながら速足で歩くトレーニング

2)「育休どうだった?」「いや~大変でした」の練習
同僚からの質問に、「いや~大変でした」と絶妙な表情で応える練習

3)頻出フレーズ「1000本ノック」
「いつもお世話になっております」「引き続きよろしくお願いいたします」など、ビジネスシーンで頻出のフレーズをひたすらタイピングするトレーニング

4)すぐ忘れちゃう「メモ取る練習」
話を聞きながら素早くメモを取る練習

5)どうでもいい会議で「内職する技」
会議に参加している“ふり”をしながら、手元では内職を進める技術を磨くトレーニング

6)一番大事! かもし出せ謙虚さ「お先に失礼しまーす去り」
定時退社を死守するためのスマートな帰り方のトレーニング

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――考案のきっかけは?

【Kikoさん】 ちょうど2人目の育休が明けるタイミングで、いろいろな不安を感じていたんです。「戻って仕事ができるかな」「育休が終わるのゆううつだな」「職場にちゃんと受け入れてもらえるかな」なんてことを考えるようになっていて、「同じ状況にある世の中のワ―ママのみんなも考えているんじゃないか」と思ったんです。

そんな“同志”に向けて、「職場復帰なんてこんなもんでいいんだよ」と、肩の力を抜いて職場復帰してもらいたいとの思いから考えました。

――それぞれのトレーニングに込められた狙いは?

【Kikoさん】 ネタ的ではあるのですが、それぞれしっかり実践の場をイメージして考案しています。

◇ズッコケ注意! 「久方ぶりのヒールウォーキング」
育休中はヒールを履くなんて、めったにありません。まずは見た目からでもブランクを感じさせないために、復帰後すぐにかっこよく社内をかっ歩(ぽ)するための練習です。

◇「育休どうだった?」「いや~大変でした」の練習
「育休どうだった?」は、復帰後に最も多く聞かれる質問です。育休中、会社の皆さんは私の穴を埋めるためにいつも以上に頑張ってくれていたはず。そこで「めちゃくちゃ楽しかった!」とも言いづらいので、息を吐くように自然と「大変だった」の言葉が出るように練習します。

◇すぐ忘れちゃう「メモ取る練習」
仕事から離れると、思っていた以上に忘れっぽくなっているもの。育休明けは、新人時代のつもりで当たり前のことでもなんでもメモるのが大事です。

◇どうでもいい会議で「内職する技」
育休明けといえど、育児もあり、働く時間に限りがある人も多いと思います。限られた時間で業務を終えるためには、内職が必須。復帰前に衰えた腕前を戻しておきましょう。

◇一番大事! かもし出せ謙虚さ「お先に失礼しまーす去り」
働くママには、帰宅後も「育児」という別の仕事が待っています。そのことをしっかりと自覚し、周りがどうであれしっかりと定時を死守しましょう。「申し訳ない」とばかり思っていると自分の心が苦しくなります。「申し訳ない」よりも「ありがたい」という気持ちを持って、そして時には「逃げる」くらい潔く帰る心構えが大事です。

――反響は?

【Kikoさん】 多くのママさんから「笑いました!」という声をいただき、それが1番うれしかったです。コメント欄は“育休復帰あるある”なるもので盛り上がっていて、「復帰したてでカードキーを忘れて会社に入れなかった」「パスワードを忘れてパソコンを立ち上げられずに1日終わった」など、私も笑ってしまうものがたくさんありました。投稿だけでなく、こうしたやりとりを見て、職場復帰に不安を抱えるママさんには少しでも肩の荷をおろしてもらえるとうれしい限りです。

――同トレーニングはあくまでフィクションとのことですが、職場復帰前に“本当にしてほしいこと”はありますか?

【Kikoさん】「夫との家事の分担」です。育休中は、妻が休んで夫は働いているという家庭が多いと思います。その環境だといつの間にか、妻が家事をするというのが当たり前になってしまいます。育休が明ける前にしっかりとその関係性をリセットして共働きのときのバランスに戻すことが、お互いのためにも大事になってくるかなと思います。家事分担の話をするのは、夫がなにかを“やらかした直後”がおすすめですよ!(笑)。

――最後に、子育て中の“同志”へのメッセージをお願いします。

【Kikoさん】 私は、「仕事と育児を完璧に両立することは不可能」だと考えています。育児という“別の仕事”もしながら、仕事1本だったときと同じパフォーマンスは出せません。なので、良い意味で肩の力を抜いて、「これぐらいでもいいや、私は頑張っている」と自分をほめて、ほかと比べず自分のペースで頑張るのが1番だと思います。しんどくなったら、私がさらけだしている子育てをのぞいて励みにしてください(笑)。

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思わず、くすっと笑ってしまう「職場復帰トレーニング」。ユニークさの裏には、ワ―ママとして大事な“心構え”が込められていたのですね。子育てにお疲れの方もそうでない方も、Kikoさんのおもしろおかしい育児の数々を見にいってみてはいかがでしょうか?

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