移籍先決定との報道を打ち消すサインツ「2026年以降の将来性と同様に、2025年の競争力も考慮して検討中」

 セルジオ・ペレスがレッドブルにさらに2年とどまることが確定し、メルセデスのシートを獲得できる可能性も低いと認めるカルロス・サインツは、来年の移籍先は、F1技術レギュレーションが一新される2026年のことだけでなく、2025年の競争力も重視して検討していると語った。

 カナダGPの週末、サインツは、ペレスのレッドブル契約については、発表前から知っていたと述べた。

「そのことはしばらく前から知っていた。数チームと交わした個人的な会話のなかで、ずっと前から知っていたことだった」とサインツ。

「まだ多くの選択肢が残っている。他のことはまだ確定していないが、今後数週間でさらに詳しいことが分かるだろう」

2024年F1第4戦日本GP カルロス・サインツ(フェラーリ)とヘルムート・マルコ(レッドブルのモータースポーツコンサルタント)

 サインツは2025年にウイリアムズのドライバーになることが決まったという報道がなされたことを受けて、自分はまだどこのチームとも契約を結んでいないと明言した。さらに、誤ったうわさを流す人々は罰せられるべきだと、憤りを示した。

「僕が言える唯一のことは、何も決まっていないということだ。僕はメディアで、このチームに行くとかあのチームに行くとかいう報道を見てきた。笑ってしまうよ。3カ月前には、僕はメルセデスと契約したという報道があり、その後にはレッドブルとサインしたという記事も見たからね」

「言うまでもなく、そうしたチームに行くことは実現しない。笑っちゃうよね。今では、僕がウイリアムズと契約したと言っている人たちがいるんだから。メディア報道に関して、一部報道が禁じられたり、報道した人たちが罰せられないのは不公平だ」

2024年F1第3戦オーストラリアGP カルロス・サインツ(フェラーリ)のもとを訪れたアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)

 将来の行き先を選ぶ際の主な基準は何かと質問されたサインツは、2025年のチャンスを犠牲にするつもりはないと明言した。

 サインツは、2026年には新たなF1技術レギュレーションが導入されるため、チームの序列を予想するのは難しいとして、2025年の競争力を、その後の数年間の見通しと同じぐらい重要なものとして考えているという。

2024年F1第9戦カナダGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

「僕にとって2025年は2026年と同様に重要だ。なぜか? 2026年は宝くじのようなものだと思っているからだ」

「つまり、僕は今ある選択肢のいずれかを選んでどこかに行くことができるが、成功できるだろうか、できないだろうか? トップチームのひとつでさえ、成功するかどうかは分からない。正直に言えば、すべてはこれから分かることだ」

「これまで見てきたことのすべてを踏まえると、2026年にどのチームがトップになるかを予測するのはほぼ不可能だが、2025年にどこが速くなるかということは、多少は予測できるだろう。2025年を排除するつもりはない。それが僕の選択において重要であることは確かだ。僕にとって、2025年は2026年や2027年と同じくらい重要なんだ」

 今季末でフェラーリとの契約が切れるサインツにとって、現時点の主な選択肢は、キック・ザウバー/アウディとウイリアムズであるといわれている。

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