【俺の楽器・私の愛機】1639「憧れの人に近づきたくて」

【Sire M5 5st,Unknown bass,Gypsy Rose LP,Ibanez Gio mod】(千葉県 流山市 どれも未完成な三刀流 17歳)

そろそろ軽音楽部での活動も終わりを告げようとしている高校三年生です。

周りが受験シーズンで勉強に勤しむ中、一人勉学に励まずに楽器を練習しているのがこの私です。今となっては全てが中途半端な三刀流をしておりますが、中学時代にボーカルとしてバンドを始めました。それからメンバーの脱退に伴い嫌々ベースを始めた14歳。

月日は経ち、THE ORAL CIGARETTESのあきらかにあきらさんにドハマりし、ベースを全力で弾き始めました。そして、15歳の冬、五弦ベースを買うことを決意しました。

今まで様々なベースを所有してきた。プレテクやセルダーの安ベースから、Fenderプレベまで、800円のジャンクから40万まで沢山の価格帯を経験しました。

その中で次第にスラップ厨になった私は、マーカス・ミラーに憧れを抱くようになりました。そこで出会ったのが(当時)無名だったSireでした。

その時は一旦買うのを見送り、数ヵ月後にまた見てみると1年待ちとの文字が…。絶望に染まった私は何を血迷ったのか、IbanezのSR605を購入していました(もちろんIbanezも良かった)。ですが、Xvive U2というワイヤレスを用いている私にとって、Ibanez特有のあのジャックがどうも使いにくい...。

その中で馴染みの楽器屋から「Sire、入荷しといたよ。」とLINEが…!急いでIbanezを売却し、他にもエフェクター等を数台手放してお金を用意し、購入!手にした時の感動、音を出した時の感動は今も鮮明に覚えています。

愛棒を所有して1年が経ちますが、どうもテクニカルなフレーズがやりにくい…。という事で、アクリル板を加工してステップとフィンガーランプを自作することにしました。これがかなり良く、今やテクニカルなフレーズをいとも容易く弾くことが出来るようになりました(無い状態で弾けるのが一番良いかもしれないが)。

そんな愛棒と出会って数ヶ月後、ストラトキャスター・シーサイドを代表曲とするsuspended 4thのむぅさんに出会い、これまたドハマりする事に。

そんな中で手にしたのが、メルカリで投げられるように売られていたUnknown bassです。どこのメーカーでいつ作られたのかも不明、リアピックアップは完全に音が出ない状態で4500円でした。

ただ、見た目に完全に惚れた為購入、修復を決意。まずはペグ、ブリッジ、ナットを交換し、フレットを擦り合わせしました。ここまではよくやるので慣れていましたが、人生初のピックアップ交換。勿論70'sを購入。

慣れない手つきで半田をし、何とか音を出せる状態まで持っていきました。

が、半田ごてをボディに落としてしまい、塗装がハゲてしまいました。焦りが募る中、よく見てみるとレリックっぽくなってる事に気が付きました。

ふと、むぅさんのメインベースを見てみるとハードレリック仕様で非常にカッコイイ。これは真似するしかないと思い、半田ごてで熱し、ヘラで削るを繰り返しまくった結果、こんなベースが完成しました。

音も愛棒の柔らかい音とは異なり、パキッとしていて乾いた音色の為、使い分け用としてメインにする事を決意しました。

そうこうするうちにちゃんとしたキャビネットが欲しくなってしまった。かなり前にFender Bassmanのヘッドアンプは保有していたものの、キャビネットがお粗末だった為か余り良い音はしなかった。

私はFenderのアンプが大好きだ。その為、どうしてもFenderのキャビネットが欲しかった為、ネットで探す事に。中々売っていないものの、オークションで8万円で落札出来た為購入。

鳴らしてみると、ヘッドアンプが喜んでるかのように良い音がする。今までモコモコとしていた音が、ズンズンパキパキとその音一つ一つを明瞭に再生してくれる。

我が家はド田舎で周りに家はなく、そして私の部屋は防音室にDIYしてあるため、朝でも昼でも、そして夜でもこのアンプを用いて練習している。こいつも愛機として紹介させて頂きました。

ベースは四弦、五弦共に揃ったという事で、ギターに手を出してみようと考えた結果、無意識のうちにポチっていました。

ネットで調べても余り詳しい事は出て来ませんでしたが、Gypsy Roseとかいう女の子向けブランドのレスポールタイプのギター。中々イカしたデザインで、とってもかわいい。ただ、音が頂けなかったので、改造を決意。

先程のunknown bassで慣れたはんだごてでピックアップを交換し、そのままポッド関係も全交換。エピフォンと大差ない音色で、前にグッと出てくる、見た目に反してパワフルなギターが完成しました。

ですが、しばらく使ってる内にペグが駄目になってしまい…。交換しようにも穴が独自規格なのか、広げないと入らない。。

ということでもう一台ギターを買おうと決意。アーミングがしたいという事でIbanezのGioシリーズを中古で購入。中々イカしたキルトトップで厨二心を擽らされました。

HSH仕様でしたが、私はハムが大好きという事でHHHにしてやろうと、ついでに元々着いていたハムをグレードアップしてやろうと、ギター本体の4倍のお金を掛けて魔改造。ついでにペグとナット、ブリッジも交換して、ついに理想のギターの完成。

先程のピンクレスポールとは異なり、パワフルでありながら優しい音色で、エフェクターのノリがとても良い。

それにしても、ギターやベースにお金を掛けてるせいで、他の物にお金を掛けれず、なんなら借金までしている惨状。そこそこ良いところの私立文系大学に行こうとしているが、楽器ばっかりで勉強を一切していないため、進学できるかも怪しい。全く、楽器の魅力とは恐ろしい物だ。

◆ ◆ ◆

17歳でこの経験量、最高じゃないか。「どれも未完成な三刀流」という名前もいい。自ら「完成した」なんて言っちゃったらそれ以上の進化はないからね。人生なんて常に挑戦でね、完成に向かってひた走るものなのよ。どんなくだらないことと思えても、どんなに無駄だったと思えても、すべての経験は決して無駄じゃないので、思ったことややりたいと思ったことはガムシャラにやったほうが良い。…そんな事言われなくても、すでにやってるか(笑)。このまま突き進んでね。絶対に輝く時が来るから。ホントだよ。むぅさんのびっくりのJB、めちゃかっこいいね。(BARKS 烏丸哲也)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
(例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
(例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
(例)トラヴィス・ビーン TB-1000
(例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
(例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
(例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
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