米国防総省、政府機関向け「スターリンク」採用–「カイパー」で多様化を考慮

米国防総省の高官がSpace Exploration Technologies(SpaceX)の高セキュリティネットワーク「Starshield」を2029年までに採用する計画があることを明かした。海外メディアのSpaceNewsが報じた

Starshieldは政府専用の人工衛星ネットワークであり、「Starlink」と同じようにブロードバンドサービスを提供する。セキュリティ面で厳しい政府の要件を満たしており、地球観測や通信、幅広いペイロードの統合を特徴としている。

米国時間6月10日に開催されたイベントに米空軍の宇宙調達・統合担当次官室で宇宙アーキテクチャディレクターを務める空軍大佐のEric Felt氏が登壇。イベントの講演でFelt氏は、Starshieldを活用して政府所有の衛星コンステレーションを調達したいと述べた。説明スライドによれば、米国防総省は100機以上のStarshieldを採用する計画だという。

国防総省はStarshieldの追加だけでなく、Amazonの「Project Kuiper」のようなまだ市場に参入していない商用衛星通信サービスも追加することで、地球低軌道(LEO)通信アーキテクチャを多様化したいと考えていると、Felt氏は述べた。

(出典:U.S. Air Force)

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