皇族確保策、集約粘り強く 額賀衆院議長が意欲 茨城新聞単独インタビュー

通常国会終盤を迎え、茨城新聞社のインタビューに答える額賀福志郎衆院議長=12日午後、衆院議長公邸

第213回通常国会が終盤を迎える中、額賀福志郎衆院議長=茨城2区=が12日、議長公邸で茨城新聞の単独インタビューに応じた。今国会の焦点となった政治とカネを巡る問題については「新しく、清潔な、かつ国民に密着した政治が展開されることを望む」と述べた。一方、意見集約を進める皇族数確保策は「国民の総意をまとめることは、一意専心、一点素心の気持ちがなければできない」と述べ、各党からの意見集約に粘り強く対処する考えを強調した。

額賀氏は昨年10月、衆参を通じ、現憲法下の茨城県議員で初となる議長に就任。議長として迎える初の通常国会は、自民党の派閥裏金事件を受け、政治資金規正法改正が最大の焦点となっている。

衆院への小選挙区制導入や政党助成制度の創設などの「平成の政治改革」に携わった一人とし、「それから30年あまり。再び政治不信の状況が出てきたことは誠に残念」と苦言を呈した。

同法改正案は衆議院を通過し、参議院で審議が続く。「政治資金の収入と支出の透明性を保った上で、会計責任者だけでなく政治家も責任を持つ。再発防止に向け、そうした方向で議論されているものと思っている」との認識を示した。

一方、衆参両院は5月、皇族数確保策を巡って各党派の全体会議を約2年4カ月ぶりに開催した。額賀氏は各党派からの意見集約について日程的な厳しさを認めた上で、閉会後も議論を継続する。丁寧な手続きが大切だとして、意見集約の完了時期は定めない方針という。

今週から各党派の意見聴取を始めるとし、「国民の総意をつくるには慎重に粘り強く考え、国民の負託に応えていかなければならない」と強調。その上で、「党利党略ではない。日本の国家の在り方の根幹に触れる問題。各党派には、純粋な気持ちで将来に思いをはせながら、今やらなければならないことを考えてほしい」と期待した。

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