日商エレ、米Celonaのローカル5Gプラットフォームを国内企業向けに提供

by 三柳 英樹

日商エレクトロニクス株式会社(以下、日商エレ)は11日、米Celonaと国内初となる販売代理店契約を締結し、国内企業向けにCelonaのローカル5Gプラットフォームを提供開始したと発表した。

日商エレでは、従来のローカル5G製品でユーザー企業のニーズに対応するには、基地局や5Gコアの複雑なアーキテクチャーの設計・構築が必要なだけでなく、システム導入後の運用にも高度な専門性が求められ、結果として外部ベンダーに運用をアウトソースする必要性が出てくるなど、投資対効果が合わないという判断が下されるケースが一般的だったと説明。

Celonaのローカル5Gプラットフォームは、5Gコア、SIM、アクセスポイント、管理プラットフォームという基本コンポーネントをシングルベンダーで提供し、Wi-Fiのようなシンプルな構成でローカル5Gを構築でき、企業LANとの統合が可能だとしている。また、Celonaの特許技術であるMicroSlicingにより、アプリケーションごとに帯域制御を行うことで、サービスレベルを向上させる。さらに、管理プラットフォームの「Celona Orchestrator」は、高度な専門性を必要とせずに設定ができ、商用導入の障壁となっていた運用負荷を飛躍的に改善するとしている。

日商エレは、Celonaとの販売代理店契約を締結するとともに、通信事業者との協業を深めることで、国内ユーザー企業へCelonaのローカル5Gプラットフォームを展開すると説明。今後は、ユーザー企業がローカル5G導入を検討する際に必要な、実証検証のための環境を迅速に提供するPoC環境の整備、およびCelona製品の品質管理・設計・導入・保守サポート体制を構築することにより、国内ローカル5G普及とDXを活用した豊かな未来の創造を推進していくとしている。

また、6月12日~14日に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2024」では、会場内にコンセプトネットワークを構築し、来場者へサービス提供する「ShowNet」で、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)がコントリビューターとして、国内で初めてCelona ローカル5Gプラットフォームを提供する。日商エレは、NTT ComによるCelonaの実機運用を支援している。

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