「Copilot in Outlook」が古い「Outlook」アプリにも登場 ~旧版にも生成AIを積極導入/「Copilot for Microsoft 365」チャットエクスペリエンスも順次展開

by 樽井 秀人

「Copilot in Outlook」が古い「Outlook」アプリにも登場

米Microsoftが6月12日(現地時間)、Windows版の古い「Microsoft Outlook」アプリで生成AI機能「Copilot in Outlook」が利用可能になったと発表した。新しい「Outlook」アプリにはすでに展開中だが、、クラシック版「Outlook」に依存するユーザーも依然多いことを考慮し、古い「Outlook」にもAI機能が導入されることになった。

「Copilot in Outlook」は同社の生成AI「Copilot」を「Outlook」へ組み込んだもので、以下の機能を備える。一部環境からロールアウトされているが、一般的な個人ユーザーが購読している最新チャネル、企業ユーザーが利用する月次エンタープライズチャンネルならば、ほとんどのユーザーに展開済みとのこと。

  • Summarize by Copilot :長いメールを要約する。Build 16.0.17028.10000の最新チャネルと月次エンタープライズチャンネルで利用可能
  • Coaching by Copilot :メッセージの下書きをもとに、より明快な文章校正や適切な言い回しを提案。Build 16.0.17231.2018の最新チャネルと月次エンタープライズチャンネルで利用可能
  • Draft with Copilot :プロンプトから簡単にメールの草稿を作成。Build 16.0.17425.20174の最新チャネルと月次エンタープライズチャンネルで利用可能
長いメールを要約する「Summarize by Copilot」
トーン(語調)を整えたり、文章を長くしたり、ポエムにしたりといったAI支援が受けられる

同社は今後もクラシック版「Outlook」アプリにAI機能を追加する考え。ただし、先行導入されるのはWindows版の新しい「Outlook」アプリとWebで、その後Macとモバイルが続き、クラシック版「Outlook」アプリは最後となる。実際に利用できるのは初期展開から3~12カ月遅れとなる見込みなので、AI機能に興味があるならば新しい「Outlook」アプリへの切り替えをお勧めする。

なお、「Copilot for Microsoft 365」もクラシック版「Outlook」アプリに展開されるとのこと。画面左側のアプリバーに「Copilot for Microsoft 365」がピン止めされ、チャットAIと対話できるようになる。

最新チャネルへの導入は6月、月次エンタープライズチャネルへの展開は8月に開始される予定で、利用の際は「Copilot for Microsoft 365」ライセンス(月額3,750円、年契約)が必要だ。

「Copilot for Microsoft 365」チャットエクスペリエンスも追加へ

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