井上想良「“花沢類”の要素を取り入れて演じました」――「ビジネス婚」インタビュー

5月23日からMBSドラマフィル枠で放送中の「ビジネス婚―好きになったら離婚します―」。敏腕営業マンの佐山雅(菅井友香)は、訳あって恋愛感情抜きの結婚がしたいハイスペ社長・堂ノ瀬司(草川拓弥)と出会い、同居することに。2人のビジネス結婚の条件はただ一つ、「お互い恋愛感情を持ったらすぐ離婚!」。なのに、結婚に向けて始まった日々は、ドキドキの連続で…。6月13日放送の第4話からは、井上想良が演じる光宗紫臣が登場! 司の幼なじみ・紫臣の登場により、雅の心はさらに振り回される…!?

今回は、紫臣を演じる井上さんへインタビュー! 役作りから共演者とのエピソードまで、たくさん話していただきました。

――まず、原作&台本を読んだ時の感想を教えてください。

「紫臣は光宗グループの三男というボンボンであり、司と一緒に会社を立ち上げた起業メンバーの1人です。原作では、すごくキラキラしていて、いるだけで空気が明るくなるようなキャラクターだと感じました。台本も、そのイメージ通りで。甘えたり、人の懐に入るのが上手で、司のお父さんとも飲みに行くくらい、年齢とか関係なくいろんな人から好かれているんです。僕自身は、三兄弟の長男なので、末っ子の役にちょっと苦手意識があって…。だからこそ、紫臣がどういう人間なのか、原作以上に、役を自分の中で緻密に考えることで補って撮影に臨みました」

――具体的にはどんな想像をしたのでしょうか?

「お姉ちゃんがいて、甘やかされて生きてきたタイプの人なのかなって。いろんな人とニコニコと話せるのも、人の懐に入るのが得意なのも、末っ子の特徴だと僕は思っているんです。原作には、女の子との距離を詰めるのが上手で、三股をかけていたり、キープしていたりという話が出てくるんですけど、お姉ちゃんがいて女性と話すのが得意だから、女の子との接し方が上手でモテるのかなと考えました」

――紫臣はどんな高校時代を送っていたと思いますか。

「僕の想像でしかないんですけど、ずっとあのままの人間なんだろうなと。基本的には、一つのことにのめり込んで突き詰めるタイプではなく、思うがままにいろんなことに興味を持って取り組むような。やることはきちんとやるけれど、『絶対にこれだけはやめない』というような体育会系の生き方はしてきていないんだろうなと思いました」

――そういう面で言うと、長男で大学生までテニス一筋だった井上さんご自身とは違うことが多いですよね。共感できる部分はありましたか?

「最近は、意識して先輩後輩、同い年と年齢関係ない友達が増えたんです。弟が2人いるので、同い年や年下といるのが楽だったんですけど、やっぱり先輩から聞いて分かること、知ることもたくさんあるので。今回、紫臣を演じるに当たって先輩といる時の自分を参考にしましたが、それ以外は“新しいな”と思うことばかりでした」

――演じる上でイメージした人物はいますか。

「全部ではないんですけど、要素としては(『花より男子』の)“花沢類”と監督に言われて。紫臣はもっと明るいんですけど、“御曹司でモテる”というポジション的には花沢類に近いのかなと思っているので、そういう面も見てもらえるとうれしいです」

――草川さんと菅井さんと共演されての感想も教えてください!

「2人ともしっかりされていて、とても背中が大きく見えるんです。拓弥くんは超特急のメンバーとして17歳ごろから活動されていて、菅井さんも欅坂46でキャプテンを務めていて、そういった経験もあると思うのですが、2人が現場の空気を作ってくれていたので、すごく入りやすかったです。本当に頼りになる主演2人でした」

――撮影の合間にはどんなことを話されたんでしょうか。

「1番盛り上がったのは、『下の名前を当てはめよう』というゲームで、『(岡本)夏美ちゃんがナツミじゃなかったらどんな名前でしょう?』みたいな。菅井さんが僕に井上“ムテツ”って命名してくれたのが面白かったです。そんな感じでずっと盛り上がっていました」

――今回、恋愛ドラマですが、井上さんはプライベートでも恋愛ものの作品を見ますか?

「見ます。恋愛だったら僕は映画『ノッティングヒルの恋人』が好きです。あと韓国の映画『オアシス』とか」

――紫臣はビジネス婚をする2人(雅と司)の恋愛をそばで見守っているような役ですが、井上さんは他人の恋愛を見たり相談に乗ったりすることは好きですか…?

「紫臣みたいに自分から突っ込んだりはしないですね。頼ってくれるのはうれしいので嫌ではないですが、自分から聞くことはしないです。踏み込んでいいところと悪いところがありそうで…地雷を踏みたくないんです(笑)」

――「日本アカデミー賞の受賞」を目標として掲げていらっしゃると思うのですが、俳優5年目として“今年の目標”を教えてください。

「今まで以上に感情があふれるような役を演じて、自分の名刺になるような作品を今年も経験できたらいいなと思います!」

――最後に、ドラマを楽しみにしてくださってるファンの方へメッセージをお願いします。

「僕の演じる光宗紫臣は結構、引っかき回す役なので、邪魔者に見えるようなキャラクターとして登場するのですが、紫臣がいたからこそ進める未来、壊れるもの…いろいろと期待していただけると思うので、僕が入ることによって何かのスパイスになれたらと思っています。楽しみにしていてほしいです」

――ありがとうございました!

撮影裏話

「ハイスペで大人の色気がある井上さんを撮影したい!」ということで、シャンパンに見立てて“ほうじ茶と緑茶を混ぜた特製ドリンク”を持っていただきました。匂いをかいだ井上さんは「不思議な匂いがする…」と困惑しながらも、格好よくポージングを決めてくださいました。ありがとうございました!

【プロフィール】

井上想良(いのうえ そら)
1998年8月12日生まれ。大分県出身。20年、ドラマ「ファーストラヴ」(NHK BSプレミアム)で俳優デビュー。ABEMA「恋とオオカミには騙されない」(21年)で大きな注目を集め、ドラマや映画など映像作品を中心に活躍している。22年、MBS「永遠の昨日」で連続ドラマ初主演を飾り、NHK連続テレビ小説「らんまん」にて朝ドラ初出演を果たした。映画「先生の白い嘘」の公開を7月5日に控えている。

【番組情報】

ドラマフィル「ビジネス婚―好きになったら離婚します―」
MBS
木曜 深夜1:29~1:59
TVK
木曜 深夜1:00~1:30
※地域によって放送日時が異なります
※TVer、MBS動画イズム、ほかにて見逃し配信あり

取材/Kizuka 撮影/蓮尾美智子 ヘアメイク/牧野裕大(vierge) スタイリスト/三宅剛 ジャケット¥46,200、パンツ¥23,100ともにラッド ミュージシャン(ラッド ミュージシャン原宿03-3470-6760)、その他スタイリスト私物

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