韓国最大野党代表「対北ビラは現行法 “違反”」…「緊急 “南北当局会談”を考慮すべき」

韓国野党“共に民主党”のイ・ジェミョン(李在明)代表は11日、北朝鮮による汚物風船の挑発や韓国の脱北者団体による対北ビラ散布などにより膠着している南北関係について「緊張の解消のため、緊急に南北当局会談を考慮することも必要だ」と語った。

イ代表はこの日の午後、国会で開かれた党の朝鮮半島危機管理TF(タスクフォース)緊急会議に出席し「争うことなく勝つのが、有能な安保だ」として先のように語った。

イ代表は「国家の役割のうちで最も重要なのが国民の生命と安全を守ることで、このために国家安保政策がある」とし「ところが朝鮮半島はまるで冷戦の頃に戻ったようだ」と語った。

つづけて「南北間ではビラと汚物が行き来し、朝鮮半島の平和における最低限の安全装置とも言える9・19南北軍事合意も、その効力が停止している」とし「軍事的な敵対の象徴である対北拡声器放送も、6年ぶりに再会された」と語った。

イ代表は「軍事的緊張がさらに高まれば、軍事境界線ちかくの地域だけでなく株式市場や為替、そして金融市場を超え実物経済にまで深刻な危機をもたらすおそれがある」とし「このような状況は明らかなのに、緊張をあおる行動を拡大させてよいのだろうか」と指摘した。

つづけて「北朝鮮の挑発を強く糾弾すると同時に、“わが政府は安保状況を、政治的困難を打開する手段として悪用しているのでは”という疑いを持たれないように願う」とし「政府にあらためて求める。南北共に滅びる道へと進むおそれのある幼稚なチキンゲームは中断しなければならない」と力説した。

また「対北ビラ散布は、現行法上の違反行為だ」とし「それが国益やわが国民たちの生活に役立てばまだしも、軍事的緊張を触発し南北間の対立を激化させるという悪い方向に作用してしまうため、(対北ビラ散布は)しないほうが有益だ」と強調した。

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