ソフトバンク、「ワンウェブ」のアンテナ公開–スターリンクとの『意外な違い』も説明

ソフトバンクは6月13日、英国発の低軌道衛星ブロードバンド「OneWeb」(ワンウェブ)のアンテナを公開した。衛星ブロードバンドは「Starlink一強」だが、ソフトバンクはOneWebを新たな選択肢として、企業や自治体向けに販売する。

OneWebのアンテナ

OneWebは、Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Starlink」と同じ地球低軌道(LEO)の衛星コンステレーションによるブロードバンドサービスだ。日本ではソフトバンクが販売パートナーとなって展開する。

ソフトバンクは法人向けにStarlinkの販売も手掛けているが、OneWebとどう棲み分けるのか。同社はOneWebの優位点について「ソフトバンクが提供する閉域ネットワークと連携し、通信のセキュリティや秘匿性を高められる」点や、「『いつでも5Mbpsの速度を保証する』といった帯域保証サービスを実現できる」点を挙げた。

加えて、意外な違いも明かした。Starlinkは純正アンテナ以外利用できないが、OneWebはサードパーティーがアンテナを開発できる。そのため、現時点で米国や台湾、スペイン企業などが開発に乗り出している。

そして、今回ソフトバンクが展示したのが、スペインのInsterのアンテナだ。一見するとバーベキューグリルのようだが、折りたたみ式で、コンパクトに収納できる。重量はおよそ12kgで、いざ持ってみたが十分に持ち運び可能だと感じた。

Starlinkアンテナ(画像=左)との比較

ソフトバンクは1月1日に発生した令和6年能登半島地震でも、Starlinkアンテナを被災地に届け、災害対応を支援した。今後は成層圏通信プラットフォームの「HAPS」や「OneWeb」によって、空から通信を迅速復旧する手段の拡充を目指すとしている。

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