ドラゴンズの未来を担うピッチャー・高橋宏斗を直撃! 今シーズン活躍の秘密に迫る

ドラゴンズの未来を担うピッチャー、尾張旭市出身の高橋宏斗投手。今シーズン、活躍を見せる裏には、ある”挫折”が。メ~テレの濱田隼アナウンサーが直撃してきました。

防御率は0点台! 先発ピッチャーとして、チームを引っ張る21歳。 中日ドラゴンズ・高橋宏斗投手。 実は高橋投手と濱田アナウンサーは、高校野球取材からの縁もあり、公私ともに、とっても仲良くさせてもらっているんです。 ということで今回は、濱田アナウンサープレゼンツ!とっておきの高橋宏斗情報をお届けします。

松坂大輔さんを研究?

濱田アナウンサー: 「松坂大輔さんを研究してるとか!?」 高橋投手: 「松坂さん、常に勉強させてもらっています」 濱田アナウンサー: 「何を研究している?」 高橋投手: 「ゴルフです。YouTubeで。イメージは完璧です」

最近、涙を流したことは…

濱田アナウンサー: 「最近、涙を流したことがある!?」 高橋投手: 「涙までは流していない!映画を見ました。『とんび』、良い映画でした」 濱田アナウンサー: 「プライベートで自分の時間は作れているか?」 高橋投手: 「家の中で動画を見たりして、リラックスしている」 普段はとても愛嬌のある高橋投手ですが、ほんの2カ月前までは、野球人生最大の挫折と向き合っていました。

順風満帆なキャリア

中京大中京高校で頭角を現し、ドラゴンズにドラフト1位で入団した高橋投手。 プロ2年目で1軍デビューを果たすと、3年目の去年は初の規定投球回到達。 WBCでは世界一を経験するなど、順風満帆なキャリアを歩んでいました。 そうして迎えた、今シーズン。 「去年1年間投げて、今年立候補してもいいのかな」(高橋投手) プロ4年目で、チームの顔ともいえる開幕投手への立候補。 先発ピッチャーの柱となることを自覚した、21歳の決意でした。

調整が思うように進まず…

「自分自身、開幕戦に向けて、しっかりと準備していきたいなと思うし、そのためにもアピールが必要なので。どんどん投げて、いいアピールをしていきたい」(高橋投手) ところが── はやる思いとは裏腹に、なかなか調子が上がってきません。 沖縄キャンプの途中には、異例の投球フォームの変更を行うなど、思うように進まない自身の調整。 出遅れはオープン戦にまで及び、3月16日の登板後には、2軍での再調整を告げられました。

結果が出ず苦しい日々

降格から3日。2軍の球場では、投球動作をイチから確認する高橋投手の姿がありました。 「結果も出ていなかったし、今の投球を見ていれば、僕自身、降板したあと2軍に落ちると思っていた。本当に自分自身も何やってんだって気持ちもあるし、こんなところにいて、情けない気持ちもある。落ち込んでいる暇はないと思うので、しっかり前だけ向いて、すぐ1軍にあがるために、何ができるかを考える」(高橋投手) しかし結局、開幕1軍に名を連ねることはできませんでした。 「1日1日が、本当に苦しくて」(高橋投手)

2軍暮らしが続く

開幕直後、単独首位に立つなど破竹の勢いを見せていたドラゴンズ。 その一方で高橋宏斗投手は、2軍暮らしが続いていました。 濱田アナウンサー: 「2軍の時は、1軍の試合は見ていた?」 高橋投手: 「全部見てました。ここで何やってんだろうなっていう気持ちとか。本当ならこの場面で投げていたのかなとか、いろんなことを思ったし。悔しかったですね、ずっと」

ついに1軍合流

胸に秘めた悔しさを、力に変えて。 2軍では無双状態ともいえるピッチングを披露し、1軍から声がかかる日を待ち続けました。 そして── 「ひさしぶりですね、このドームも。1カ月くらい。この球場を見るのは、久しぶりだなぁ」(高橋投手) 開幕から1カ月後、ついに1軍合流。 「めちゃくちゃ長かったですね。1日1日が本当に苦しくて、この2年間2軍に落ちることなく、1軍で投げさせてもらっていて。今年、開幕からいいスタートが切れなかったのは、プロに入ってから一番悔しい経験」(高橋投手)

待望の初登板

「1カ月遅れている分、取り返さないといけないし、もちろん初登板は緊張すると思うが、そこを乗り越えていかないと1軍で活躍する選手にはなれない」(高橋投手) 多くのファンに迎えられた、待望の今シーズン初登板。 「これだけ期待をしてもらっているという思いと、しっかり1軍の舞台で活躍しないといけない思いがこみ上げてきて、身の引き締まる思いだった」(高橋投手)

「この回任せた」という言葉

0対0の7回。 先頭バッターに出塁を許し、正念場がやってきました。 「この回がキーだと思って、ベンチの大塚投手コーチを見たら、『この回任せた』ってはっきり言ってくれて」(高橋投手) 「チラ見されたので。気持ちを伝えて、力水を与えました」(大塚晶文投手コーチ) ここを、見事投げ切った高橋投手。 飛び出したガッツポーズは、見守る周りの思いに応えた証でした。

「自分を見つめ直せる期間だった」

その後は先発ローテーションに定着し、チーム2位タイの3勝。 登板したほとんどの試合で、チームを勝利に導いています。 高橋投手: 「開幕投手をずっと目指してやってきて、開幕ローテーションにも入れなくて、自分の思い描いているものとは全然違う形になった。その原因は、野球がヘタクソだっただけなので、うまくなるためにどうしたらいいのか、自分を見つめ直せる期間だった」 濱田アナウンサー: 「4月は、首位の味を体感できなかったが」 高橋投手: 「もう1回、諦めずに首位を狙って、僕が先頭に立って引っ張れるくらいの力を見せたい」 ※高橋宏斗投手の「高」は、正しくは「はしごだか」です (6月13日放送 メ~テレ『ドデスカ+』「じもスポ!」コーナーより)

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