「家庭教師アプリ殺人」チョン・ユジョン被告に無期懲役確定=韓国

家庭教師アプリで同年代の20代の女性を誘い殺害した後、遺体を損壊し遺棄した容疑(殺人など)で裁判にかけられたチョン・ユジョン被告(24)に無期懲役の刑が確定した。

韓国最高裁判所は13日、殺人などの容疑で起訴されたチョン被告に無期懲役を宣告した原審を確定した。

最高裁は、「被告人の年齢・性行・環境、被害者との関係、この事件の各犯行の動機・手段と結果、犯行後の状況など記録に表れた量刑の条件となるさまざまな事情を考慮すると、原審が被告人に対し無期懲役を宣告したことがひどく不当だとはいえない」と判示した。

チョン被告は昨年5月、Aさんを家庭教師アルバイトアプリを通じ保護者のふりをして誘った後、殺害し遺体を遺棄した容疑で起訴された。犯行直後にチョン被告はAさんが行方不明になったかのように装い、普段から散歩していたナクドンガン(洛東江)の川辺に遺体を遺棄したが、血痕の付いた旅行かばんを捨てるのをあやしく思ったタクシー運転手が警察に通報したことで犯行が発覚した。

1審のプサン(釜山)地方裁判所はチョン被告に無期懲役を宣告し、「残酷に自身の欲求充足のため計画的に殺人を行った」とし、「最高裁の量刑基準を参考にした」と明らかにした。

これを受け、釜山地検は、「チョン被告は真剣に反省しておらず、再犯の危険性も高い」とし、「遺族も厳罰を嘆願しており、量刑事由を総合的に考慮し死刑が宣告される必要がある」と控訴した。2審の結審公判でも検察は死刑を求刑した。

2審裁判部は、「死刑は生命を剥奪する冷厳な刑罰で、極めて例外的に行われなければならない」とし、「職業、年齢、教育程度、家族関係、犯行動機、事前計画の有無、犯行手段と方法、結果の重大性などを徹底して審理し死刑を宣告することができる」と説明した。

2審裁判部はまた、「被告人の不遇な成長過程などを考慮すると、被告人に全ての責任を問うのは難しい」とし、「被告人に何の処罰前歴もなく、改善や教化の可能性がないと判断するのは難しく、生命を剥奪するよりも永久に隔離して再犯を防止し、生涯贖罪(しょくざい)する気持ちで生きることを願う」と量刑の趣旨を説明した。

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