古くはファミコン時代に発売された『コナミワイワイワールド』や『ファミコンジャンプ 英雄列伝』。そして最新機でも人気が続く『スーパーロボット大戦』シリーズや『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズなど、他作品のキャラが一堂に介して物語が展開されるクロスオーバーゲームは意外と多い。
そういったお祭り的な作品は、制作が発表された段階からどのようなキャラが登場するのか注目されるもの。しかし時折、クロスオーバーとまではいかないまでも、“ちょっとした役”でサラッと他の作品に登場してしまったキャラも少なくない。事前に参加することが明かされないことも多い、まさにプレイヤー驚きの演出だ。
■『FFタクティクス』に登場した『FF7』のクラウド
たとえば、1997年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたプレイステーション用シミュレーションRPG『ファイナルファンタジータクティクス』では、いくつか隠れキャラが用意されており、同年に発売された『ファイナルファンタジーVII』の主人公・クラウドを仲間にすることができた。
同作は、竜騎士や召喚士といったジョブチェンジの採用、チョコボの登場など、『ファイナルファンタジー』でおなじみの要素が、シミュレーションRPGのシステムに落とし込まれた作品だ。
もちろん『FF7』との物語の繋がりはないのだが、かなり複雑な隠し条件を満たすことでクラウドが使用でき、おまけにゲストキャラとしての完成度は高い。武器は「マテリアブレイド」と、『FF7』を匂わせるものを装備していて、ジョブも原作通り「ソルジャー」となっている。スキルのリミット技も、「画龍点睛」や「凶斬り」や「クライムハザード」と、原作再現度が高い。
惜しむらくは、そのリミット技がかなり弱めに調整されていることだが、きちんと鍛えれば十分使えるスペック。加えて、忍者などの通常ジョブにも転職できるので、ソルジャーではない、新しい道に進ませることも。クラウドの新たな一面を見ることができ、それはそれで味のある参戦と言えるだろう。
■『メタルギア ソリッド ピースウォーカー』に交わった『モンハン』の世界
次は『メタルギア』シリーズのミッシングリンクを埋める形でストーリーが展開する、2010年にコナミデジタルエンタテインメントから発売となったPSP用ゲーム『メタルギア ソリッド ピースウォーカー』。シリーズ初の4人協力プレイが可能となった作品だ。
本作では、2008年に発売されたPSP用アクションゲーム『モンスターハンターポータブル 2nd G』とのコラボ企画として、人気シリーズ『モンスターハンター』のアイルーである「トレニャー」が登場するサプライズが用意されている。
このトレニャーに話しかけると、「モンスター島」へと導かれることになるが、この島が、そのまま『モンスターハンター』の世界のようになっている。そして、そこでリオレウスやティガレックスなどと戦うことができるという、本格的なコラボが始まるのだ。
『モンハン2ndG』は2010年当時の段階でPSP最大ヒットとなる400万本の売上を記録したタイトル。両シリーズのファンにとっては嬉しすぎる企画だったに違いない。
■『ヒーロー戦記』に登場した『スパロボ』のサイバスターとグランゾン
最後に紹介したいのは、1992年にバンプレストから発売されたスーパーファミコン用RPG『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』。『ガンダム』と『仮面ライダー』と『ウルトラマン』がクロスオーバーする同作では『スーパーロボット大戦』のオリジナルロボット「サイバスター」と「グランゾン」が仲間になる。
こちらも前述の2作品と同じで、裏技的なものである。限定されたタイミングで特定のキャラに話しかけないといけないため、やり方を知らないと、自力で見つけるのは難しいだろう。
条件を満たすと、最終メンバーが「F91」から、「サイバスター」か「グランゾン」のどちらかになる。どちらも隠しキャラにふさわしいかなり強力な性能となっている。とはいえ、F91も含めて一長一短があり、どのキャラを選ぶか悩ましい。
クロスオーバーゲームほどではないものの、いずれもがっつりと絡む「ゲスト出演」。知っているゲームのキャラが仲間になったときには、たとえ性能が低くても使いたくなるのがファンというものだろう。あなたはどんなゲスト参戦がお好みだろうか。