公費解体で自宅は更地に…最高気温約30度のなか生活の拠点は「車庫のみ」珠洲市の被災者夫婦が迎える夏

暑さは被災地でも…

記者:
「暑いですね~」
田端松子さん:
「暑い」

13日の珠洲市の気温は29.2℃12日より2℃ほど下がりましたが、平年より5℃以上高くなりました。この暑さのなか、車庫を改装して夫婦で暮らしているのが、珠洲市三崎町の田端(たばた)さんです。

田端松子さん:
「ここで寝起きをしているので家が無くなったから必要なものを持ってきてここに置いてある。」

2023年5月の地震で田端さんの家は大規模半壊となり、夜は車庫で寝泊まりしていました。しかし、元日の地震で完全に家が倒壊。5月20日からの公費解体で自宅は更地になってしまいました。

夫・征夫さん:
「俺はどっかこの辺に埋まっていた」

今はこの車庫だけが生活の拠点です。

田端さん:
Q最近の暑さは異常ですね
「異常、そうですね。どうしても暑くて、エアコンを付けてもらったこれを付けているから日中(午前中)は網戸にしているけど午後からはエアコンを付けている」

母屋にいた時はクーラーなど必要ありませんでしたが車庫には断熱材などもないため暑さに耐えきれず2023年7月、エアコンを設置したそうです。

田端さん:
「台所とお風呂とトイレが欲しいから大工さんには頼んであるが大工さんも忙しいからなかなか来てもらえない」

今は仮設住宅に入れるよう申請していますが、最終的にはこの車庫にトイレや風呂を作るそうです。

田端さん:
Q母屋の建て直しは?
「しない。誰も跡を継ぐ人もいないし、息子たちも家を持っているし誰もこんなところまで来て…」

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