自民二階派、虚偽記入認める方針 19日の初公判で元会計責任者

政治資金パーティー事件の構図

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪で在宅起訴された二階派の元会計責任者永井等被告(70)が13日までに取材に応じ、東京地裁で19日に開かれる初公判で起訴内容を全面的に認める方針を明らかにした。被告は「悪いことだと思っていなかったが、ルール違反ならしょうがない」と語った。

 二階派では、パーティー券の販売ノルマ超過分を政治資金収支報告書の収入に記載せず、議員側に還流していた。起訴状によると、2018~22年分の政治団体「志帥会」(二階派)の収支報告書に収入と支出を実際より計約3億8千万円少なく記入したとしている。

 被告は取材に「どうせ(議員側に超過分を)返すから書かなかった。経理の経験もなかった。派閥の金に手を出したわけではない」と釈明。「(初公判では)検察に話した通りに話します」とも述べた。

 二階派を巡っては、二階俊博元幹事長が代表の政治団体の当時の職員で二階氏の秘書(56)が、1月に同法違反罪で罰金100万円などの略式命令を受け、確定している。

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