高橋克実、川口春奈ら3姉妹の父親役に「美しいお母さんを見て、なるほどと納得していただけたと思います」『9ボーダー』

By TV LIFE

金曜ドラマ『9ボーダー』(TBS系 毎週金曜 午後10時~10時54分)より、大庭五郎役の高橋克実のインタビューコメントが到着した。

本作は、19歳、29歳、39歳と、各年代のラストイヤー=「9ボーダー」真っただ中の3姉妹が、父の突然の失踪を機に一つ屋根の下に集結し、「LOVE」「LIFE」「LIMIT」の“3L”をテーマに、それぞれの年代特有の悩みにぶつかりながら仕事に恋に立ち向かい、幸せになりたいともがきながら人生を前向きに進んでいく姿を描く完全オリジナルのヒューマンラブストーリー。

物語の主軸となる“ボーダー世代3姉妹”、次女の大庭七苗(川口春奈)、長女の成澤六月(木南晴夏)、三女・大庭八海(畑芽育)がモヤり、焦りながら、自分の生きる道を模索していく。

役者歴35年以上。コミカルな役からシリアスな役まで高い演技力で幅広くこなし、数々の作品に出演してきた高橋克実が演じるのは銭湯「おおば湯」の店主で、3姉妹の父でもある大庭五郎。そんな高橋が若手とのやりとりや、役を通して再認識した銭湯の魅力など、ドラマの舞台裏を語った。


◆芝居をする際に、特に大事にしている儀式やルーティンのようなものがあれば教えてください。

特別なルーティンなどはないのですが、撮影前はなるべく深酒をしないということは決めています。例えば舞台の場合は、稽古・本番・旅公演を入れるとだいたい3か月は酒を飲まないですね。酒を飲むとしゃべりすぎるからか声も出しにくくなるので、けがをしないように注意するのと同じで、ドラマでも、やはり健康・体調管理を一番に考えています。毎日全然飲まないわけではないですが、飲み過ぎないようにすごく気をつけています。

◆キャスト勢では若手も多い中で、銭湯を訪ねて来る謎の少年役を演じる齋藤潤さんとも共演されています。現場でやりとりする中で印象深かったことなどがあれば教えてください。

今、高校2年生なんですよね。「キングダム」(映画)を観て、この世界に入ったという話を聞きました。「思い立って飛び込んで、こうしてテレビにすぐ出ているんだから、このまま『キングダム』にも出られるんじゃない?」と伝えました。

◆ご自身の16、17歳の時と重なるようなところもありますか?

僕らの頃は、『太陽にほえろ!』という伝説的な刑事ドラマがあって、影響を受けていない人はいないと思うほど、当時の高校生はみんなが観ていました。僕もあの世界に憧れたんですよね。16、17歳の時に何か目標を立てたとか、そこからすぐ直で役者を目指したわけでもなく、ただただ憧れていただけでした。それを考えると、齋藤君はしっかりしていてすごいなと思います。

『9ボーダー』©TBS

◆川口春奈さん(次女・七苗)、木南晴夏さん(長女・六月)、畑芽育さん(三女・八海)の“3姉妹”についてはいかがですか?

この前やっと、お母さん役の堀内敬子さんが出てきてくれたのでちょっとホッとしました。あんなきれいな3人が僕からよく生まれたなと、どう考えても多分視聴者の方も納得いかないと思うので(笑)。美しいお母さんを見て、なるほどと納得していただけたと思います。

◆今回銭湯の店主を演じられていますが、銭湯にまつわるご自身の思い出はありますか?

実家にいた時は家にお風呂があったので、子供の頃は銭湯にはあまり行かなかったですね。銭湯は「行ったことないから行ってみたい」と思っていました。それこそTBS日曜劇場の『時間ですよ』で観るくらいでした。銭湯が日常になったのは、東京に出て来てから。町の定食屋に入るのとか銭湯に入るのって、すごくドキドキしました。

◆実際に1人で銭湯を体験してみてどうでしたか?

親と関係なく自分でお金を払って1人で風呂に入ること自体がワクワクしましたし、あとは家のお風呂にはシャワーがなくて湯船のお湯で体を洗っていたので、銭湯にあるシャワーがすごく気持ちよかったのを覚えています。今でもパーっとシャワーを浴びていると、ちょっとぜいたくな気持ちになります。あとは住んでいた笹塚に夜1時までやっている銭湯があって、だいたい終電で帰ってきてギリギリで駆け込んでいました。僕が住んでいたアパートからすごく近かったのですが、新宿でお芝居を観た後に飲んで帰ってくると、当時は小劇場の俳優さんたちもいっぱいその銭湯に来ていて、みんな黙々と体を洗うっていう妙な光景でしたね。

◆その記憶や体験は今回の演技にも生かされているのでしょうか?

実生活では今回の役どころのように経営をしているわけではないので(笑)。でもやっぱり昔から銭湯をいろいろ調べたりしていたので興味があったんだと思います。例えば友達の家に泊まりに行ったときや、都内でも、それまで行ったことがなかった場所で銭湯を見つけるとすぐに行っていました。お湯が何種類もあるとか、冷蔵庫にある飲み物とか。舞台で地方公演に行くと、みんなで一緒に銭湯に行ってたんですよ。そうやって、いろんな銭湯を見てきたので、今回、雰囲気はすごくよく分かっているつもりです。

◆今回、失踪したり戻ってきたりする役柄を演じる中で、共感するようなところはありましたか?

五郎のようにあっちへ行ったりこっちへ行ったりできるっていうのはうらやましいですね。ちょっと憧れてしまいます。

◆高橋さんがもしもやむを得ない事情で失踪することになったら、一日どういう動きをしますか?

追い込まれているはずだから、まずはとにかく逃げなきゃ(笑)。でもやっぱり戻るとしたら、きれいにしてからみんなに会いたいと思うんじゃないでしょうか。だからきっとその前に銭湯に行きますね。銭湯ってやっぱりそういうところがありますよね。今だとサウナで「整う」っていうのがありますが、やっぱり「整理をつける」っていう気持ちの面もあると思います。

◆そうした銭湯ならではの魅力があると思うのですが、最後に五郎さんなりのメッセージがあればお聞かせください。

観た後に、「あ、今日は家のお風呂じゃなくて銭湯行ってみよう」と思っていただけたらいいなって思いますね。やっぱり家のお風呂より大きいですからね。まだ混んでいない時間帯、開店したばっかりの空いているときがいいんですよ。風呂桶が「ゴーン!」とかいって響くんですよ、人がいないから。ああいう独占する感じがいいですよね。歌とか歌っちゃいたくなるような。

『9ボーダー』©TBS

番組情報

金曜ドラマ『9ボーダー』
TBS系
毎週金曜 午後10時~10時54分

<配信>
U-NEXT Paraviコーナー:各話初回放送直後配信
TVer/TBS FREE:各話初回放送終了直後から最新話を無料配信

<キャスト>
大庭七苗:川口春奈
成澤六月:木南晴夏
大庭八海:畑芽育

松嶋朔:井之脇海
高木陽太:木戸大聖

梅津剣:伊藤俊介(オズワルド)
盛岡久美子:内田慈
品川九吾:齋藤潤

新浜良則:岩谷健司
西尾双葉:箭内夢菜
八木千尋:奥村佳恵
稲沢大吾:矢崎広
立花祐輔:兵頭功海

大庭五郎:高橋克実
辻本あつ子:YOU
コウタロウ:松下洸平

<スタッフ>
脚本:金子ありさ
音楽:jizue
主題歌:SEKAI NO OWARI「Romantic」(ユニバーサル ミュージック)
プロデュース:新井順子
協力プロデュース:阿部愛沙美
演出:ふくだももこ、坂上卓哉

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/9border_tbs/
公式X(旧Twitter)&Instagram&TikTok:@9border_tbs

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