西側に「最大限の損害」を、制裁報復を呼びかけ=ロシア前大統領

[13日 ロイター] - ロシア前大統領のメドベージェフ安全保障会議副議長は13日、米国や西側同盟国によるロシアへの制裁強化への報復として、西側諸国の社会とインフラに「最大限の損害」を与えるようロシア国民に呼び掛けた。

メドベージェフ氏は「米国とその悪質な同盟国は、われわれにルールなき宣戦布告をした」と通信アプリ「テレグラム」に書き込んだ。同氏には130万人を超えるフォロワーがいる。

「毎日、制裁を科した国々に最大限の損害を与えるよう努めるべきだ。経済や施設、統治者らに損害を与えよう。国民の幸福も傷つけるべきだ」とも記した。

メドベージェフ氏は2008年から12年までの大統領在任中は、リベラル派を自称し、西側への協調姿勢を示していたが、その後、ロシア中枢で最も強硬派の一人となった。西側経済に重大な脆弱性を見つけ、エネルギー、産業、輸送、銀行、社会サービスを標的とし、社会的な緊張を高める必要があるともした。

西側当局者らは、放火などロシアによる破壊工作の疑いを指摘している。ロシア大統領府と外務省は破壊工作疑惑を虚偽だとして否定。大統領府は13日、米国への報復措置を検討していると表明した。

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