「バレーボール女子・ネーションズリーグ、日本2-3カナダ」(13日、西日本総合展示場)
パリ五輪出場権を懸けた「買取大吉 バレーボール ネーションズリーグ女子福岡大会」の1次リーグが行われ、日本はカナダに2-3で逆転負けし、6大会連続の五輪出場確定を持ち越した。残りは2戦で、次は15日にセルビアと対戦し、16日には米国と顔を合わせる。日本は7勝3敗、カナダは6勝4敗となった。
会場に悲鳴が響いた。勝てばパリ五輪出場が決まった勝負の一戦で、日本はフルセットの末にカナダに逆転負け。真鍋監督は「順調にいくとは初めから思っていない」としつつ「2セットはわれわれのバレーだったが、3セット目からずっと守っていた」と苦笑いした。
序盤は好スタートだった。石川の左右から打ち込む強打で流れをつかむと、岩崎もサービスエースで続く。途中出場した宮部のクイックやブロックでも得点を重ね、井上のスパイクも機能。第1セットを25-23で奪い、第2セットも連取した。
ひずみが出たのは第3セットから。岩崎のトスが疲労で浮き始め、コンビネーションが合わなくなってきた。選手だけに感じる、わずかなズレ。100%で打てるスパイクが減り、相手のブロックに一気に捕まった。
さらに身長188センチ、185センチを誇るカナダ選手2人の強打を2枚ブロックでも止められなかった。2人合わせて57得点も献上。最終セットはジュースまでもつれ込んだが、最後はサービスエースを決められた。チーム最多20得点で意地を見せた古賀は「オフェンスで苦しんだ。韓国戦の時からコンビの精度がかみ合っていなかったのかな」と表情を崩さず反省した。
世界ランクは7位に後退し、中国と入れ替わりアジア最上位は失ったが、五輪切符獲得の可能性は十分ある。次戦は過去10勝14敗のセルビア戦。「気持ちが弱かったと思う選手、スタッフがいると思うけど、まずは私たちのコンビを整理するのが大切」と古賀は話す。敗因は気持ちではなく、選手間で起こったわずかな攻撃のズレ。中1日で修正し、五輪切符獲得へ再スタートする。