【日本ハム】昨季は郡司裕也獲得で大成功 今季も「交流戦明けにトレード補強」説浮上

トレード加入から正三塁手となった日本ハム・郡司

日本ハムは13日の中日戦(エスコン)に9―4で逆転勝ちし、4カードぶりの勝ち越しを決めた。多くの若手が台頭している一方、新庄剛志監督(52)が目指す「最低でもAクラス入り」に向け、トレードに踏み切る可能性がささやかれている。安定感を欠きつつある救援陣が補強ポイントの一つとなっており、交流戦明けにもサプライズが起きるかもしれない。

5回までに2点差をつけられながらも、前中日・マルティネスの2安打4打点の活躍などもあって最後は力で押し切った。これで交流戦を7勝7敗の勝率5割に戻し、パ・リーグ2位も死守。新庄監督が目指す「Aクラス」をしっかりと確保しているが、チーム周辺では「昨季のようにチームは交流戦明けをメドにトレード補強に動くのでは」とささやかれている。

今季は田宮や水野らの若手が芽吹き、オフにFA加入した山崎なども活躍を続ける。戦力としては十分と思われがちだが、交流戦首位の楽天やリーグ3連覇を成し遂げたオリックスも忍び寄ってきている。しかも日本ハムは昨年の交流戦終了間際に中日と2対2の電撃トレードを敢行。この日、2安打1打点をマークした郡司裕也捕手(26)は今や正三塁手となり、チームをけん引する。そんな成功例もあるだけに「トレード」のワードがにわかに浮上しているのだ。

補強ポイントとなるのは救援陣だろう。開幕から守護神の座を守り続けていた田中正が不調に陥り配置転換。そのため抑えは日替わり起用を余儀なくされている。中継ぎ左腕の河野は抜群の安定感を誇るが、今後は夏場も控えており手薄な感は否めない。

また、チーム内には交換要員も豊富におり、田宮と水谷の台頭で捕手と外野手は余剰気味。球団側には出場機会に恵まれない選手らに新たな活躍の場を与えたい〝親心〟もある。

そんなチーム事情もあってか、パ球団のある編成担当者も「シーズン中なので同一リーグ内でのトレードは考えにくい。でも、セ・リーグは首位から最下位まで混戦模様。どのチームも打力のある選手を補強して後半戦に臨みたいはずですし、日本ハムには二軍にも他球団に行けば活躍できそうな野手が大勢います。球団側が選手の出し惜しみさえしなければ、セ球団との大型トレードが成立する可能性は十分ある」と話している。

日本ハムは今年も動くのか。球団の動向からも目が離せなくなりそうだ。

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