入管難民法違反疑い4人逮捕 パブ経営者、トクリュウ関与か

女3人の住居などへ捜索に入る捜査員ら=13日午前6時55分ごろ、伊達市保原町

 伊達署は13日午前11時5分、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで福島市入江町、会社役員の男(52)を逮捕した。同署によると、男は伊達市保原町でフィリピンパブを経営している。同署はこの店に交流サイト(SNS)などでつながり、離合集散を繰り返す集団「匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)」が関与しているとみて、組織的に不当な利益を上げていなかったかなどを捜査する。

 同署は同日午前、同法違反(資格外活動)の疑いでこの店に勤務するフィリピン人の女3人も逮捕し、伊達市保原町字宮下の店舗などを家宅捜索した。同署によると、女3人は店舗の2階に同居し、資格外活動を行っていたとみられる。

 逮捕されたのは、歌手の女(32)、ダンサーの女(28)、ダンサーの女(31)の3容疑者。

 男の逮捕容疑は5月11~14日、フィリピン人の女3人が興行の在留資格で入国していると知りながら、この店で接客させ、不法就労を助長した疑い。

 女3人の逮捕容疑は、この店でホステスとして興行の在留資格ではできない接客行為をした疑い。店にはほかにもフィリピン人女性スタッフがおり、同署は同様の行為の有無を調べる。

 捜査関係者によると、この店を巡り、経営者の男のほか、仲介業者ら複数の人物が関与している可能性があるという。郡山市に進出したトクリュウとは別のグループとされる。

 同署は県警組織犯罪対策課、機動捜査隊、生活環境課、外事課、仙台出入国在留管理局と捜査した。

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