県高校総体 バレーボール決勝戦 男子は山形城北が5年ぶりインターハイへ 女子は米沢中央が4連覇決める【山形発】

2024年6月8日・9日。各地で県高校総体が行われ、多くの競技で夏のインターハイの出場校が決まった。今回注目するのはバレーボール。10月の春高バレー県大会の勢力図が浮かび上がる大会は、山形県の頂点をかけた激戦となった。

男子決勝 2校が成長した姿を見せる

バレーボール男子の決勝は、2023年の春高の決勝と同じ、山形中央と山形城北の顔合わせとなった。2023年は互いに1・2年生主体のチームだったが、1つ学年が上がり、選手の成長を楽しみにしていた人も多かったようだ。

まずは第1セット。
1月の県新人戦を制した山形城北は、序盤から2年生エースの高さとパワーが炸裂した。
2023年の春高県大会で鮮烈デビューを果たした逸材・身長185cmの佐藤純大選手はさらにスケール感を増し、上がってくるトスをことごとくポイントにつなげていった。

対する2023年の春高王者・総体3連覇を目指す山形中央は、昨年1年生ながら全国のオレンジコートを経験した2年生エース・郷野魁星選手が一段と決定力を身につけ、コートで躍動した。

ライバル校対決は、第1セットからデュースに。
前に出た佐藤純大選手が見事なバックアタックを決め、27 - 25で山形城北が第1セットを奪った。

総体は3セットマッチ。山形中央は追い込まれるが、そこは経験豊富な試合巧者、得意のブロックで流れを引き寄せる。
パワーが持ち味の3年生ミドルブロッカー・清野泰聖選手、さらに大会最長身、195cmの2年生・阿部弘佑選手と、相手をよく見たブロックはこのセットだけで7本。
第2セットは差をつけ、山形中央が取り返した。

ファイナルセットも両校引かぬ熱戦に!

雌雄を決するファイナルセットは、チームを引っ張る3年生の激しい打ち合いに。
2023年から山形城北のエースで、2024年はキャプテンも担う太田絢斗選手。

山形中央の鈴木俊平選手は174cmとスパイカーとしては小柄ながら、脅威のジャンプ力でスパイクを打ち込み一歩も引かず、ファイナルセットもデュースにもつれ込んだ。

最終盤、勝利への思いがわずかに上回ったのは...。

佐藤純大選手が決めて、山形城北がマッチポイント!
そして最後は3年生・木村悠聖千選手のブロックが決まった。

山形城北が2023年の春高の雪辱を果たし、5年ぶりのインターハイ出場を決めた。

山形城北 2年・佐藤純大選手:
とてもうれしい。チーム一丸となって勝ちに向かってアグレッシブにいけたから、最後の1点を取り切れた

山形城北 3年・太田絢斗キャプテン:
チーム31人全員が一丸となって取り組み、優勝できてすごくうれしい。全国大会に出場するだけでなく勝つチームを目指してきたので、全国ベスト8を目標にして、これからもう一歩レベルアップしたチームを作って頑張っていきたい

女子決勝は「4連覇」vs「初優勝」

一方の女子の決勝は、4連覇を狙う米沢中央と、初優勝を狙う上山明新館の対戦となった。
ここまで頭1つ抜けた総合力の高さで盤石の戦いの米沢中央に、チャレンジャー・明新館がどれだけ粘れるかが大きな見どころとなった。

第1セット序盤、次々とシード校を破り勝ち上がってきた上山明新館は、持ち味の「粘りのバレー」を展開。つないだボールを2年生の古山心結選手、同じく2年生の坪沼芽里選手が得点につなげた。

いい入りかと思われた明新館だが、第1シードの米沢中央は流れを渡さない。
2023年からのレギュラー・2年生エースの岡崎芽依選手が一層鋭さを増したスパイクを決めるなど、大きなリードを奪った。

さらに圧巻だったのは、リリーフサーバーで登場した3年生の出塚美桜選手。
サーブが武器の米沢中央の中でも際立つその正確性は、まさに職人。狙ったポイントに正確無比なサーブを打ち込み、3連続サービスエースでセットポイントを迎えた。

25点目も出塚選手がサーブで崩し、25 - 13で米沢中央が第1セットを奪った。

続く第2セット。
全国を見据え、今大会「断トツで勝つ」が目標の米沢中央は、3年生セッター・杉山由菜選手を中心に破壊力抜群の攻撃を披露。米沢中央が終始圧倒し、見事、総体4連覇を達成。県の主要大会では12大会連続で県の頂点に立った。

米沢中央 2年・岡崎芽依選手:
緊張もあったが、上がってきたボールは全部決めるという気持ちで、きょうは思い切りプレーできた。きょう出た細かいミスなどをインターハイまでに修正して、勝てるように練習を頑張る

米沢中央 3年・杉山由菜選手:
差をつけて勝つことを目標にやってきたので、今年も連覇することができてうれしい。インターハイでは1試合1試合全力を出して、少しでも勝てるように頑張ってくる

(さくらんぼテレビ)

© FNNプライムオンライン