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武士の書状に残された「花押」にスポットを当てた企画展「古河の花押コレクション」が、茨城県古河市中央町の古河歴史博物館で開かれている。同博物館が所蔵する古河公方・足利成氏や古河藩主・土井利位らの書状などを紹介し、花押について理解を深めることができる。同展は30日まで。
花押は自署を図案化した署名(サイン)で、文書を代筆させることが多かった武士の世界では、証拠力や説得力を持たせた。自署を崩したものから、マークのようなものまである。
室町時代中ごろに鎌倉から古河へ拠点を移した足利成氏の花押は、足利尊氏の花押を踏襲していることなど、書状とともにパネルで説明している。茶人の花押を集めた資料からは、足利義政や織田信長、豊臣秀吉らの花押を拡大して写したパネルを展示、それぞれの特徴が分かるようになっている。そのほか、花押の種類や変遷なども知ることができる。
企画を担当した斎藤莉瑚学芸員は「なぜこの形にしたのかなど、思いを巡らせて見てもらえれば。お気に入りの花押を見つけるのも楽しいと思う」と来場を呼びかけている。
開館時間は午前9時~午後5時。問い合わせは同館(電)0280(22)5211。