福島市、4年連続待機児童ゼロ 保育士確保など独自対策奏功

 福島市内の保育所などに入れない待機児童数は、4月1日現在で4年連続のゼロとなった。福島市は、2017年から保育の受け皿拡大や保育士確保を柱とした独自対策を推進しており、4年連続待機児童数ゼロにつながったとみている。

 同市は一時県内で最多の待機児童数を抱え、年度当初でみると、17年には223人が待機児童となっていた。17年から独自対策を推進し、18年比で認可保育施設の定員は1139人、保育士は534人増加した。また、今年4月に認可保育所1カ所を新たに開所するなど、さらなる受け皿拡大に努めている。

 希望施設を限定したため入所先が決まらないなど、国基準で待機児童とみなされない入所保留児童数は115人だった。21年度以降130人前後の横ばいが続いていたが、前年比で17人減となった。市の担当者は「入所保留児童数は100人を超えている。希望する施設に入所できるよう取り組みを進めていく」と話した。

 市は1月に民間企業と協定を結び、より多くの希望者が入所できるよう調整・分析を進めており、利用者のニーズに最適化した入所調整に取り組んでいくとしている。

 学童保育は3人

 また、市内の共働きやひとり親家庭の小学生を預かる放課後児童クラブ(学童保育)については、5月1日現在の待機児童数は前年と同じ3人だった。

 学童保育の待機児童数は18年に県内最多の89人だったが、市は委託クラブを増やし、19年以降は減少を続けている。今年は96施設に3863人が登録した。

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