住民を恐怖に陥れた巨大ワニ、バーベキューにして食べちゃった オーストラリア

ワニはペットを餌にしたり子どもを追いかけたりしたとして問題視されていた/Northern Territory Police

(CNN) オーストラリアの北部準州で、ペットを餌にしたり子どもたちを追いかけたりしていたという体長3.6メートルの巨大ワニが警察に駆除され、住民たちのごちそうになった。

ワニは北部準州ブラの警察が12日、「住民に対する重大なリスク」を生じさせると判断して射殺した。

発表によると、このワニは子どもや大人を狙って水面から飛び出したり、飼い犬数頭を捕まえたりしていたという。死骸は破棄物を減らすため、「伝統的な方法で下ごしらえしてごちそうにした」。しかし警察はその前に講習会を開いてワニから身を守る方法を子どもたちに教え、「身近な河川に潜む危険を至近距離で見る」体験をしてもらった。

北部準州警察のアンドルー・マクブライド本部長は公共放送ABCの取材に対し、ワニは料理して「クロコダイルのテールスープを作り、バーベキューにして、何品かはバナナの葉に包んで土をかぶせて料理した」と説明。「伝統の大ごちそうで、みんなお腹いっぱいになった」と話している。

オーストラリアに生息するイリエワニと淡水ワニはいずれも保護種に指定され、1971年以来、連邦法で狩猟が禁止されている。当時は密猟が横行してワニが絶滅寸前に追い込まれていた。

しかしその後の数十年で個体数が回復し、地元当局によれば北部準州には現在10万頭が生息している。

イリエワニは成長すると体長6メートル、体重1トンにもなる。襲われて命を落とす人もいることから、オーストラリア北部では毎年数百頭が駆除されている。

© 朝日インタラクティブ株式会社