米韓、プーチン氏の訪朝可能性巡り緊急協議 軍事協力拡大を警戒

[ソウル 14日 ロイター] - 米韓の高官は、ロシアのプーチン大統領が北朝鮮を訪問する可能性を巡り緊急電話協議を行った。韓国外務省が14日、発表した。

同省によると、金烘均・第一次官は、キャンベル米国務副長官との電話会談で、プーチン氏の訪朝によって国連安保理決議に違反する両国の軍事協力が深まることがあってはならないと述べた。

キャンベル氏も同様の懸念を示し、訪朝によって引き起こされる朝鮮半島情勢の潜在的な課題に取り組むため、引き続き協力することを約束した。

両氏は「関連する情勢を注意深く見守りつつ、北朝鮮の韓国に対する挑発行為や地域の緊張をエスカレートさせるような行動に対しては、緊密な協力を通じて断固として対応することで合意した」という。

韓国大統領府の高官は13日、プーチン氏が数日以内に北朝鮮を訪問する見込みだと発言。ロシア紙ベドモスチは10日、プーチン氏が数週間以内に北朝鮮とベトナムを訪問する予定だと報じていた。

北朝鮮情報サイト「NKプロ」は商業衛星画像をもとに、平壌の空港から民間航空機の離発着が許可され、平壌の金日成広場でパレードが準備されている兆候が見られると指摘している。

キャンベル氏は13日、ワシントンのシンクタンクで講演し、北朝鮮がロシアに提供したものは戦場で大きな影響を与えており、米政府はよく理解していると発言。ロシアが北朝鮮に何を提供したかはあまり明確ではないと述べた。

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