中学校の水泳指導、民間委託へ実証実験 天童二中、市内スクールで授業

インストラクターから指導を受け、水泳の授業に励む生徒たち=天童市・天童スイミングスクール

 中学校の水泳指導の民間委託を進めようと、天童市教育委員会は本年度、天童二中(鎌田さとみ校長、308人)を対象に実証試験を始めた。同市の天童スイミングスクールで12日に行われた授業では、3年生が同スイミングスクールのインストラクターから指導を受け、泳力の向上に努めた。

 市内4中学校のプールが老朽化し、今後多額の改修費用が必要になると予想されることと、プール管理に関わる教員の負担軽減を目的に実施。同スイミングスクールは、同市の第三セクター・スポーツクラブ天童(社長・山本信治市長)が運営しており、生徒の移動には貸し切りバスを利用した。

 民間委託による授業は今月3日~7月8日の日程で行われ、各生徒が50分間の授業を3回受ける。3年1、2組の生徒46人が参加したこの日の回では、泳力などに応じて3グループに分かれ、各インストラクターから指導を受けながら、自由形や背泳ぎなどの習熟に励んだ。

 高野伶奈(れな)さん(14)は「学校のプールに比べて施設が新しく、雨や雷の天気でも授業が中止にならなくていい。インストラクターは苦手な部分を丁寧に教えてくれるので、上達も早そう」と話していた。

 同市教委は、授業を受けた生徒や教員に感想を寄せてもらうなどし、他の3中学校への導入拡大について検討する。

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