日本のスマホ料金は高いのか? 総務省が国際調査の結果を公表

by 島田 純

総務省は、国内外の携帯電話や固定電話など通信サービスの料金を比較する調査結果「電気通信サービスに係る内外価格差調査」の2023年度(令和5年度)の調査結果を取りまとめ、公表した。

今回の調査対象都市は、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、デュッセルドルフ、ソウルの6都市で、対象サービスは携帯電話、FTTH(Fiber To The Home)、固定電話で、これらのサービスの料金について公開情報より取得し、通話回数や通話時間、メール送受信やデータ通信量から利用モデルを想定して総支払額を算出するもの。

調査は料金の比較のみを行い、通信エリアや品質に関する調査は含まれない。調査時期は令和6年(2024年)3月時点で、OECDが公表する購買力平価を用いて通貨換算を行っている。

利用モデルとして、日本の利用実態を元に、音声通話を月に52分、メールは月60通、データ通信量を2GB/5GB/20GB/50GB/100GB/無制限で区切って比較している。

スマートフォン(4G) - MNOシェア1位の比較

スマートフォンの4G向けプランのうち、MNOでシェア1位のメインブランドにおいて、一般ユーザーが新規契約する際の料金水準では、月間のデータ量2GB/5GB/20GB/50GB/100GB/無制限の利用モデルで東京が中位の水準となった。

東京における容量別の料金プランは、20GB以下がahamo、50GBと100GBがahamo+大盛りオプション、無制限がeximoに5分通話無料オプションを加えたもの。

東京以外の都市では、ニューヨークはデータ容量無制限プランではロンドンに次いで割安だが、その他の容量では月額6805円で最も高い都市になっている。

スマートフォン(4G) - MNO最安の比較

スマートフォンの4G向けプランのうち、サブブランドを含めて一般ユーザーが新規契約する際に、MNOで最安の料金プランでは、東京は全ての利用モデルで中位の水準となった。

この項目では、全ての利用モデルでパリが最安となっている。ただし、パリは無制限プランの提供が無かったとして、無制限での最安はロンドンの3077円で、東京は4334円。

スマートフォン(4G) - MVNOのシェア1位

MVNOで最もシェアが高い事業者のうち、一般ユーザー向けの料金プランを比較した調査では、東京は2GB、5GBおよび50GBで中位の水準となった。

なお、今回の調査比較では対象となった東京の事業者に100GBおよび無制限プランが無いため、この容量では比較対象外となっている。

スマートフォン(5G) - MNOシェア1位の比較

スマートフォンの5G対応プランのうち、MNOでシェア1位のメインブランドにおいて、一般ユーザーが新規契約する際の料金水準では、東京は月間のデータ量2GB/5GB/20GBで低い水準、50GB/100GB/無制限で中位の水準となった。

東京におけるプランは、20GB以下がahamo、50GB/100GBがahamo+大盛りオプション、無制限がeximo+5分通話無料オプション。

スマートフォン(5G) - MNO最安の比較

スマートフォンの5G向けプランのうち、サブブランドを含めて一般ユーザーが新規契約する際に、MNOで最安の料金プランでは、東京は100GB以下のプランで中位水準、無制限プランで低い水準となった。

東京のプランは、5GB以下がLINEMOのミニプラン、20GBがahamo、50GB以上が楽天モバイルのRakuten最強プラン+15分以内の通話無制限オプションを加えたもの。

スマートフォン(5G) - MVNOの比較

最もシェアが高いMVNOの一般ユーザー向け料金プランを新規契約する場合の比較では、2GBおよび5GBで低水準、20GBおよび50GBで中位となった。比較調査対象となったIIJでは、100GBと無制限については該当プランなし。

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