中学校英語スピーキングテスト、中1生86.2%目標レベル到達

中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J YEAR 1およびESAT-J YEAR 2)令和5年度実施状況について

東京都教育委員会は2024年6月13日、2023年度(令和5年度)「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J YEAR 1・2)」の実施状況を公表した。受験者数は中学1~2年生あわせ13万4,878人。中学1年生(Y1)の86.2%、中学2年生(Y2)の73.5%が各テストの目標レベル以上と評価された。

ESAT-Jは、中学校の英語学習で身に付けた「話すこと」の能力を客観的に評価し、英語で話す力を高めることを目指して2022年度より導入された都内の公立中学生を対象とした英語スピーキング到達度テスト。中学3年時のテスト結果は、東京都立高校入学者選抜の評価資料として用いられる。

2023年度は初めて都内公立中学校1・2年生を対象に、それぞれ「ESAT-J YEAR 1」「ESAT-J YEAR 2」を実施。2024年1月から3月にかけて、生徒が通う都内公立中学校636会場にて行われた。

出題形式は、PartA「音読」、PartB「会話」、PartC「イラストの説明」、PartD「ナレーション」の4項目。中学1年生はCEFR-JのA1.1とA1.2レベル、中学2年生はCEFR-JのA1.2とA1.3レベルを目標レベルに設定し、各テストの目標レベルに到達しているかどうかを3段階で総合的に評価した。

その結果、中学1年生は、目標レベル超え「Excellent!」が1.9%、目標レベル達成「Good!」が84.3%で、計86.2%が目標レベル以上と評価。中学2年生は目標レベル超え「Excellent!」が3.2%、目標レベル達成「Good!」が70.3%で、計73.5%が目標レベル以上と評価された。

またPart別評価をみると、PartA「音読」は中学1年生の77.9%、中学2年生の81.7%がもっとも高い「★★★」を獲得。共に90%を超える生徒が「★★」以上を獲得し、聞き手が理解できるように読むことができていた。

一方、PartB~D(会話、説明、ナレーション)は、最高評価の「★★★」は中学1年生で1.9%、中学2年生で3.2%にとどまった。「★★」以上は、中学1年生の87.5%、中学2年生の73.9%が獲得。それぞれ、「簡単なやり取りや、どこに何があるのかを説明したり、自分の日常生活について話したりすることができている」「簡単なやり取りや、何がどこにあるのか、誰が何をしているのかを説明したり、過去の出来事について話したりすることができている」と評価された。

このほか、Partごとの分析と学習改善に向けた取組例も紹介している。

川端珠紀

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