コロナ下で肥満、やせの割合増加 中学生、休校など影響か

2020年5月、休校だった中学校が再開され、手洗いする生徒たち

 新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年からの3年間で、環境の変化によるとみられる中学生の肥満の割合が男女ともに増えたとの分析結果を、国立成育医療研究センターなどのチームが14日までにまとめた。22年には、やせの割合も増えていた。

 チームは、休校や外出自粛で運動の機会が減ったほか、流行の長期化によるメンタルヘルス(心の健康)や親の経済状況の悪化が影響した可能性があるとみている。

 チームは15~22年度に中学を卒業した子ども約40万人分の健診データを分析。「肥満」「やせ」「視力低下」などの項目について、新型コロナ流行前の19年と、流行後の20~22年を比較した。

 肥満は、20~22年に男子で0.31~0.88ポイント、女子で0.20~0.36ポイント増加。やせは20、21年に顕著な傾向は見られなかったが、22年に男子で0.21ポイント、女子で0.34ポイント増えた。

 視力低下は20、21年に男子で最大2.17ポイント、女子で1.43ポイント増加。男子は22年も1.80ポイント増えていた。

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