復興祈り輪島へ車椅子1台を寄贈 娘の遺志継ぎ、福島で被災の夫妻

亡き娘の遺志を引き継ぎ、プルタブを集めて購入した車椅子を輪島市社会福祉協議会へ寄贈した(左から)木村喜隆さん、美奈子さん夫妻=14日午前、石川県輪島市

 東日本大震災で被災した福島県いわき市の夫妻が14日、亡き娘の遺志を引き継ぐ活動の一環として、缶飲料のプルタブを集めて購入した車椅子1台を、能登半島地震で被災した石川県輪島市の社会福祉協議会へ寄贈した。

 自家用車に車椅子を載せて約700キロの道のりを運転してきた木村喜隆さん(69)と美奈子さん(66)夫妻。贈呈式で「時間はかかると思うが、復興できると信じて」とエールを送った。

 震災時、いわき市久之浜地区に暮らしていた木村夫妻の自宅は地震と津波で全壊。報道で見た輪島市の状況に心を痛め、贈り先とすることを決めた。

 夫妻の次女麻美さんは高校2年だった2001年6月12日、ガンで亡くなった。

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