by 編集部:塩谷公邦
2024年6月16日 開催
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マツダは2022年4月15日に、モータースポーツをより身近に、仲間とつながり、共にスピードスポーツを楽しむコミュニティとして「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」を立ち上げ、“ユーザーの挑戦をサポートするチャレンジプログラム”を始動している。
このチャレンジプログラムでは、「バーチャルからリアルへの道」と「S耐への道」とステップを設けていて、バーチャルからリアルへの道では2022年10月にプレイステーションの「グランツーリスモ7」を使ったeモータースポーツ大会「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2022」を初開催し、優秀な成績を収めた人たちにリアルモータースポーツへ挑戦できる環境を提供している。
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またS耐への道では、2022年のロードスターパーティレースシリーズや富士チャンピオンレース・ロードスタ―カップの上位入賞者から希望者を募り、各シリーズを代表する6名がS耐に参戦し、6戦中5戦をみごと完走。2023年シリーズランキング7位(13台中)と結果を残した。
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そして2024年もチャレンジプログラムはすでにスタートしていて、2023年10月にeモータースポーツ大会「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2023」が開催され、約7500人が参加。その中から27人が選出されてサーキット走行を初体験したほか、そこから6人へとしぼられ、6月16日にモビリティリゾートもてぎで開催される「マツダファン・エンデュランス(通称:マツ耐)」参戦に向け、日々トレーニングを行なっている。
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5月11日には、都内にある「ブリヂストングローバル研修センター」にて、座学&事前練習が行なわれ、5人の選手が参加(1名は仕事のため休み)した。選ばれた選手は18歳~44歳と幅広く、選抜された時点ではまだ実車に乗ったことのない人もいたという。選抜基準はグランツーリスモ7の成績が優秀なのはもちろんだが、それだけではなく人間性や志、熱意、目標なども考慮しているという。
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座学では、チャレンジプログラムのチーフインストラクターを務めるTCRジャパン代表の加藤彰彬氏より、リアルモータースポーツに参加するための心得の説明が行なわれたほか、参戦するマツ耐のレギュレーションの読み込みも実施。また、サーキットでは「あのマツダのチャレンジプログラムの選抜者だ」と周囲から注目されることも説明し、パドックでの立ち振る舞いや言葉使い、日頃のSNSの発信に関する注意なども徹底していた。
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実技練習は最新シミュレーターを活用。ソフトはグランツーリスモ7ではなく、iRacingを使用。また、自宅の環境と異なることから、まずはパドルシフトを使って肩慣らしを行ない、続いて実車のロードスターでの走行を想定してMTモードに変更していた。また、参戦するマツ耐(耐久レース)を想定して、最高回転数を自ら5500rpmや5000rpmなどに縛る燃費走行の練習も実施していた。
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この日は、加藤氏のほかに、ブリヂストングローバル研修センターの講師を務める武藤壮汰氏と樺木大河氏も参加選手の走りをチェック。どのコーナーは何速で走ればいいのか? ライン取りは正しいか? など細かく指導していた。また、取材していて驚いたのは、参加選手たちの順応の速さと正確さ。さすがグランツーリスモ7をやり込んでいる猛者たちだと改めて実感させられた。
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シミュレーター講座の後半は、より実践に近づけるために“より速く、より安定して、より低燃費”という課題を与えての15分レースで全員対決。エンジン回転数を上げすぎず、常に安定したライン取りが求められる、本番さながらの戦いが繰り広げられた。
全カリキュラム終了後は、加藤氏とマツダのブランド体験推進本部 ブランド体験ビジネス企画部 モータースポーツ体験グループ アシスタントマネージャーの油目雅史氏による総括が行なわれ、この日の練習の振り返りや気づき、レース本番までの過ごし方などが伝えられた。
なお、6月16日のマツ耐に参戦するロードスターは、2023年10月にeモータースポーツ大会「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2023」と併催していたグランツーリスモのカラーリング機能を使った“リバリーコンテスト”での優秀作品の2作品を実車化するという。
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今回マツダのチャレンジプログラムに会場を提供した理由について、ブリヂストン モータースポーツ企画 推進部の山本塁氏は、「最近の多様化している趣味のなかで、自分でクルマを購入して、はるばる2~3時間かけてサーキットまで行って走らせて、その後メンテナンス費用もかかるなど、かなりハードルが高いなと思い、まずはちょっと気軽にシミュレーターで楽しんでもらいつつモータースポーツのよさを知ってもらえればと思っています。ブリヂストンとして、少しでもモータースポーツ文化を支えていきたいなと考えています」と語ってくれた。
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