「確認団体」設立の小池氏「立憲のぼり」のなかで街頭活動の蓮舫氏…「無所属」でも組織票頼み「都知事選」の実情

6月12日、都知事選への3選出馬を表明した小池百合子氏(写真・時事通信)

6月12日、都議会最終日の本会議で「7月の東京都知事選への出馬を決意いたしました」と、正式に東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への3選出馬を表明した小池百合子東京都知事。これまで、40人以上が立候補の意向を示すなど、大混戦が予想されるが、いち早く出馬を表明した蓮舫参院議員とのガチンコ対決になるという見方が多い。

そうしたなか、小池氏、蓮舫氏ともに政党色を消すために「無所属」での戦いを宣言している。

「とはいえ、小池氏は自身が特別顧問を務める都民ファーストの会が全面支援して、政治とカネで国民の怒りが爆発している自民党も、小池氏が設立した確認団体『東京をもっと!よくする会』を通じて、表舞台には立たず“ステルス支援”をします。公明党も支援にまわるようですし、連合東京も小池氏支援の可能性に言及しています。

一方の蓮舫氏も6月12日、自身のXに《今日は20年間所属していた政党を離れます》とポストして、立憲民主党に離党届を提出しましたが、今後も立憲民主党、共産党などが水面下で支援活動をするでしょう」(政治担当記者)

「無所属」と言いながらも、集票にはやはり組織力に頼らざるをえないというのが実情のようだ。

離党前だが、蓮舫氏が6月2日にJR有楽町駅前でおこなった演説には、枝野幸男衆院議員、盟友の手塚仁雄(よしお)衆院議員をはじめ、多くの都議会議員が駆けつけ、6月9日のJR阿佐ヶ谷駅前街頭演説にも辻元清美参院議員、長妻昭衆院議員、吉田はるみ衆院議員ほか、都議会議員の面々が集まって応援していた。

活動を活発化している蓮舫氏は6月14日、Xに《今朝は北千住駅へ》とポストすると、通勤や通学で多くの人が行きかうJR北千住駅(足立区)のデッキでビラ配りなどをした。

笑顔でビラを渡し、握手をする蓮舫氏。その横には立憲民主党の“のぼり”があり、足立区議の銀川ゆい子氏、元衆院議員で立憲民主党東京都第14区総支部長の木村剛司氏の名前と顔写真があった。

「都知事選と同じ7月7日に、東京都議会議員の補欠選挙があります。立憲は足立選挙区で銀川さんを公認候補にしましたから、蓮舫さんとの『相乗効果』を狙ったのでしょう。銀川さんはご自身のXで蓮舫さんの《今朝は北千住へ》を引用、さらに《今朝は都知事選に挑戦予定の蓮舫さんとともに、北千住駅デッキ上にて街頭活動をさせていただきました》とポストしていましたから、離党表明後もお互いに『持ちつ持たれつ』という関係は続いているようです」(週刊誌記者)

タレントのカンニング竹山が6月13日、フジテレビの情報番組「めざまし8」で小池氏の「確認団体」について「なんか都民不在で、ただ政局で動いているなって感じがする。確認団体って何だよ、ストレートにやってくれよ。見ていてちょっと笑っちゃう」と語っていた。多くの都民は、各候補の思惑を見透かしているのだ。

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