ナダルが自身最後の五輪に照準を合わせ、ウインブルドンを正式に欠場「クレーでプレーし続けることがベスト」<SMASH>

元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現264位)が13日、自身の公式X(@RafaelNadal)を通じて今年のウインブルドン(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)を欠場すると発表した。

今季限りで現役引退を示唆しているナダルは、先の全仏オープン1回戦でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/4位)にストレートで敗れた。

試合後の記者会見でナダルは「パリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日)が再びクレーコートで開催されるわけで、芝からクレーへの移行というのは難しいように感じる。これから全く違うサーフェス(芝)でプレーして、そこからまたすぐにクレーに移るのは賢明ではないと思う」として、「ウインブルドンに出るのは正直なところ難しい」とコメントしていた。

そしてこのほど正式に欠場が決まった。この件に関してナダルはXでは次のように記している。

「ローラン・ギャロス(全仏オープン)での試合後の記者会見で夏の予定について尋ねられ、それ以来クレーコートで練習してきました。そして私にとって最後のオリンピックとなる、夏のパリに出場することが昨日発表されました」
「サーフェスを変えず、それまでクレーでプレーし続けることが私の身体にとってベストだと考えています。このような理由で、今年のウインブルドンを欠場することになりました。私の心の中にいつもある、素晴らしい大会の雰囲気を味わうことができず、いつも大きな声援を送ってくれたイギリスのファンの皆さんと一緒にいられないのは残念です。皆さんと会えないのは寂しいです」

また、オリンピックの前に「ノルデア・オープン」(7月15日~21日/スウェーデン・バスタッド/クレー/ATP250)に出場することも併せて発表した。

「キャリアの初期に出場して、コート内外で素晴らしい時間を過ごした大会です。そこで皆さんにお会いできるのを楽しみにしています」

ウインブルドン欠場は非常に寂しいが、最後のオリンピックでは“赤土の王者”がベストな状態で悔いのないプレーをしてくれることを願いたい。なお、ナダルは同郷の後輩カルロス・アルカラス(世界2位)とのドリームペアで男子ダブルスにも出場する予定で、単複共に活躍が期待されている。

構成●スマッシュ編集部

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