J1神戸、攻撃の“交通整理”担うMF井出遥也 「中間役になることはすごく意識してプレーしている」

ヴィッセル神戸MF井出遥也選手(右)と、ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』パーソナリティーの芥田愛菜美(左)

サッカー・J1のヴィッセル神戸MF井出遥也選手(30)が、10日に放送されたラジオ関西の番組にゲスト出演。攻撃の“交通整理”役を担う思いなどを明かしました。

【音声】井出遥也選手インタビューのようす

2011年、17歳のときに2種登録選手としてジェフユナイテッド千葉でJデビュー。同クラブでトップ昇格後、主軸として活躍。そこからガンバ大阪やモンテディオ山形、東京ヴェルディを経て、昨シーズンからヴィッセルの一員となった井出選手。もともとはドリブルが持ち味のアタッカーですが、クリムゾンレッドでは前線からの守備、ハードワークなど泥臭い仕事もいとわず。また、要所での決定力も見せ、昨シーズンは優勝を決めた試合でゴールを記録するなど、クラブのJ1初制覇に大きく貢献。プロキャリア13シーズン目を迎えている背番号18は、今シーズンも攻撃の潤滑油として存在感を発揮しています。

ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』のインタビューでは、まず、昨シーズン、クラブ悲願のJ1初優勝を決めた試合で決めた値千金の先制ゴールについて、改めて感想を求められた井出選手。

「1年間、自分自身、練習や試合を通して積み上げてきたもの(が結果になった)。最後、サコくん(大迫勇也)から本当にいいボールがきて、自分のなかでも余裕があったので(決めることができた)。打った瞬間、(ポストに当たって入ったゴールは)ラッキーかなと思いましたが、自分自身すごくいいゴールだと思いますし、優勝に関わるゴールを決めることができて、改めてよかった」と、クラブ史に刻まれる試合での得点は、思い出深いものになっているよう。当時は試合終了の笛が鳴る前から「めちゃくちゃ泣いていた」そうで、優勝が決まったときは「1年間頑張ってきてよかったなと。本当に素晴らしい、最高の瞬間だった」(井出選手)。

J1連覇へ挑む今シーズン、ヴィッセルでの2年目は、J開幕前のスーパーカップで無念の負傷で出遅れ。それでも、4月から復帰すると、ポジション争いが激しい攻撃陣のなかでも徐々に出番を増やし、最近ではJリーグYBCルヴァンカップ3回戦のカターレ富山戦(5/22)、そして、J1第17節の浦和レッズ戦(6/1)でゴールを記録。味方攻撃陣との好連係も見せながら、結果を残しています。「いまコンディションもすごくいいですし、ここからチームが上位に食い込んでいくため、自分自身もっとコンディションを上げて、チームの勝利に貢献したい」と、さらなる活躍を誓います。

試合でのプレーについて、「最近はあまり考え(すぎ)ないようにしている。自分が思ったように動いているというか、それに周りが合わせてくれるという感覚でやっている」と語る井出選手。しかし、昨シーズン後半から今シーズンにかけて、飛躍を遂げた要因の一つが、大迫選手や武藤嘉紀選手ら個性的なアタッカー陣をうまくいかす井出選手の黒子的なプレーです。クラブの公式サイトにある人気コーナー『覆面記者の目』では、「攻撃陣の交通整理」を行う井出選手のよさが称えられています。

このことについて、「みんなそれぞれ特長があるなか、交通整理というか、中間役になることはすごく意識してプレーしている」とコメント。具体的には「たくさんボールに関わって、(ポジションの)いい選手に配球することが(自身の)よさ」と述べていました。

井出選手は今シーズンの目標とするゴール数について問われた際、具体的な数字は挙げませんでしたが、「前線の選手たちがあれだけ(多く)得点をとっているなかで、自分自身、(今シーズンJ1初ゴールを決めて)すごくホッとしたというか、すごく自信になる1ゴール目だった」と、浦和戦での得点に安どの様子も見られました。

井出選手はインタビューの最後で、「シーズンが始まって、まだ半分もいっていないですが、これから大事な試合が続くと思いますし、たくさんのファン・サポーターの声援がすごく力になりますので、これからも熱い応援をよろしくお願いします!」と、ファン・サポーターへメッセージを送っていました。

ヴィッセルの次節は、6月16日(日)に行われるJ1第18節、川崎フロンターレ戦。東京・国立競技場でのホームゲームとなります。昨シーズンは、国立ホームゲームでヴィッセル加入後初となるゴールをヘディングで決めるなど、1得点1アシストと大活躍した、井出選手。ゲンのいい舞台で躍動する姿、そして、浦和戦に続くリーグ戦2試合連続ゴールにも期待せずにはいられません。

※ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』2024年6月10日放送回より

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