サクランボの大玉品種「やまがた紅王」の収穫が本格化 園地によっては実のなりにばらつき

ことしデビュー2年目を迎えたサクランボの大玉品種「やまがた紅王」の収穫が山形県内で本格化しています。

天童市の王将果樹園では、「やまがた紅王」をおよそ100本育てています。収獲シーズンを迎え、14日は朝早くから実の大きさや色付きなどを見ながら「やまがた紅王」の収穫作業が行われていました。

王将果樹園 矢萩美智社長「天気がいい日がずっと続いているので、糖度ものってますし果実肥大も順調で問題ない」

こちらの園地では4月中旬の開花期以降、気温が高い日が続き、去年に比べて3日ほど生育が早まっているということです。その一方で。

王将果樹園 矢萩美智社長「実がなってない。1粒2粒くらいしか。本当はここになってないといけないんだけど」

県によりますと、やまがた紅王は本格デビュー2年目のことし、栽培本数が増えたことなどから県全体の収獲量は去年のおよそ2倍の40トンと予想されています。しかし、4月の開花期付近の高温と乾燥などの影響で、園地によっては実のなり具合にばらつきが生じているということです。この園地では、ほかのサクランボの品種とやまがた紅王の成長のスピードに差が出たため、木によっては受粉がうまくいかなかったといいます。そのため、やまがた紅王の収獲量は園全体で、去年に比べ2割から3割ほど少なくなる見込みです。

王将果樹園矢萩美智社長「実のなりが少ない分大きくなっている。本来の紅王の大きさがことしは味わえるんじゃないか」

去年本格デビューした「やまがた紅王」。大玉品種で消費拡大に期待が懸かりますが、こちらの園では、まだまだ知名度不足と感じています。そのため知名度アップに向け、直営のカフェで「やまがた紅王」入りのパフェを販売する取り組みも行っているということです。

記者リポート「食べた瞬間口の中に甘さがじんわり広がる。とっても大きくて食べ応えがある」

王将果樹園矢萩美智社長「まだまだ生産量が少なくて入手しづらいサクランボだが見かけたらまずは食べてもらって感想をサクランボ生産者にも教えてほしい」

こちらの園地では6月17日ごろ、「やまがた紅王」の収獲のピークを迎えます。

県によりますと、やまがた紅王は産地によってはすでに収穫最盛期を迎えていて、県内のスーパーや産直施設などでも販売されているということです。

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