日立、東芝、コマツ...創業の地が社名になっている企業 地元民はどんな思い入れを

茨城県日立市と日立製作所、東京都港区芝浦と東芝(旧・東京芝浦電気)、石川県小松市とコマツ(旧・小松製作所)。それぞれ創業地の地名が企業名になっている例だ。

こうした企業と関係する地名の町で暮らしている人は、その企業にどんな思い入れがあるだろうか。

日立市民で年配者は愛着を持っている人も

茨城県日立市。日立製作所の創業の地であり、現在では日立グループの制御・運用技術、プロダクトを支える主要な事業所や研究開発拠点が10か所以上集結している。

日立市観光物産協会に問い合わせると、「年配の方や、創業当時を知っている人は愛着や誇りを持っている人は多い印象です」と答えた。地元の若者にとっては、「学校の社会科で勉強するので、認知度は高いと思う。実際、日立社の生産工場も多いため、そのまま就職したりする人も多いのでは」という回答だった。

また、日立製作所の記念館もあるため、観光客を案内しているそうだ。

東芝が創業した東京都港区芝浦の状況を聞くため、港区観光協会に質問した。「芝浦はここ2~3年で街並みが大きく変わり、新しい人たちがどんどんやってきている街なのであまり愛着を感じている人は少ないと思います」と回答。東京の中心地で、町の新陳代謝が早いことが理由のようだ。

子どもが工場見学

建設機械のコマツの前身である小松製作所は、石川県小松市で創業した。創業者である竹内明太郎が鉱山機械などを納入していた「遊泉寺銅山」が、観光地になっている。

子どもたちの中には、コマツが市内で営業している粟津工場を見学する機会もある。だが、小松市の歴史の一部として教わるために企業そのものへの関心が高い人は少ないそうだ。

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