被爆資料「溶けたガラス」がなくなった本川小学校平和資料館 監視カメラ設置 防犯対策を強化 広島

去年、広島市中区にある本川小学校の平和資料館に展示されていた原爆の熱で溶けたとみられるガラスの塊1つがなくなったことを受け、広島市は再発防止のため資料館の中に監視カメラを設置しました。

本川小学校では去年11月、資料館の展示品で唯一、来館者が実際に手に触れて被爆の実相を体感することができる原爆の熱で溶けて固まったとみられるガラスの塊3つのうち1つがなくなっていたことがわかりました。

ガラスの塊は7カ月がたった今も見つかっていません。
広島市は盗難にあった可能性もあるとみて、防犯対策を検討し、展示室内に監視カメラを設置することにしました。

【山北記者】
「なくなった後、残る2つのガラスの塊は入口付近にいるスタッフの方が、目視できるこの場所で展示されていました。今回の監視カメラ設置により、他の物言わぬ証言者たちと一緒に大切に守ることができます」

本川小学校では、原爆で児童と教職員のおよそ400人が犠牲となっていて、被爆した校舎を改装した資料館には地域の人が寄贈した貴重な遺品などが資料館内に展示してあります。

資料館では1日3回以上スタッフが館内の見回りを実施するなど、防犯体制を強化しています。

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