岩手・宮城内陸地震から16年 宮城県内で14人死亡4人不明 鎮魂の祈り捧げる

県内で14人が亡くなり4人が行方不明となっている岩手・宮城内陸地震から6月14日で16年です。震度6強を観測した栗原市では遺族や住民が犠牲者に鎮魂の祈りを捧げました。

栗原市耕英地区にある「駒の湯温泉」には遺族や住民およそ30人が集まり、地震発生時刻の午前8時43分に合わせて黙とうを捧げました。

岩手・宮城内陸地震で栗原市では震度6強を観測。県内では14人が亡くなり4人の行方が今も分かっていません。

母を亡くした菅原恵美さん
「毎年ですけど会いたい気持ちは強いので今年も…会いたいねっていう気持ちで黙とうしました」

土石流で7人が犠牲になった「駒の湯温泉」。2015年に日帰り入浴施設として営業を再開しました。

菅原昭夫さん
「自分自身もお湯が好きでお湯が戻った以上はね。自分の元気なうちは続けたい」

「駒の湯温泉」を経営する菅原昭夫さん(68)です。母親のチカ子さん(当時80)と兄・孝夫さん(当時58)を亡くしました。

菅原昭夫さん
「私は母の後ろを歩いていたんですけど、がれきで母が一瞬で目の前から消えた。私はすれすれで助かった」

毎年、6月14日にここを訪れるという大内斎(90)さんと妻の正子(87)さん。正子さんの弟、佐藤幸雄さんがここで亡くなりました。

大内正子さん「きょうはほら、弟がここで働いていたもんだから。きょうが命日で来たんです。ここの温泉はお風呂もとってもいいところだし、けっこう繁盛する。忙しく働いていたんだろうなと思ったりね」

あれから16年。それぞれが犠牲者への祈りをささげて6月14日を迎えました。

菅原昭夫さん
「私たちは一緒にやってきた仲間とともに今もいると思ってやっているので、その人たちも納得してくれていると思う」

14日は花山地区でも、栗原市の関係者などが慰霊碑に花を手向けて犠牲者の冥福を祈りました。

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