真夏日 蒸し暑さに観光客も悲鳴 家の意外な場所に危険 自宅で熱中症…まさか

さんさんと照り付ける日差しのもと、噴水から噴き出す水に、はしゃぐ子供たち。
スカイツリーの真下にある「ソラマチ広場」では、午後2時頃、手元の温度計で36度を示していた。

14日、最高気温31.7度の真夏日となった東京都心。
2024年一番の暑さの中、冷たい水を浴びた子供たちは気持ち良さそうにしていた。

群馬・桐生市では35.7度まで気温が上がるなど、関東各地で2024年初めての猛暑日となった。
こうなると心配なのは「熱中症」。
実は、自宅の中の意外な場所に危険が潜んでいた。

列島の広い範囲が真夏並みの暑さとなった14日。
全国の418地点で「真夏日」を観測し、2024年最多を更新した。

午後3時過ぎの東京・浅草では、大きなペットボトルを手に歩く外国人観光客の姿が見られた。
日本独特の蒸し暑さに、外国人観光客は「めっちゃ暑い!!」「アツイ!!Very very hot!!」とビックリしていた。

東京都心が2024年一番の暑さとなる中、浅草の街を和装姿で歩く旅行者の姿があった。

シンガポールからの観光客は「汗ばみます。着物にしました、デザインが気に入ったので。(日焼け止めは?)顔に塗ってます」と語った。

シンガポールから来た2人は、着物のレンタルを予約して街歩きを楽しんでいた。想定外の暑さの中、約2時間の浅草ぶらり旅、2人は「めっちゃ暑い」「次は桜の季節に来たいわ」と話した。

一方、急に訪れた真夏のような暑さに熱中症を心配する声が聞かれた。

街の人は「熱中症はほんと心配ですね。首冷やすやつは去年買って、今年も持ち歩く」「背中にジェルのパッドをベビーカーに入れたりとか」と話した。

東京都内のクリニックにも、今週に入り熱中症のような症状を訴える患者が多く訪れているという。

まだ暑さに体が慣れていない時期の熱中症。
医師が指摘するのが、家の中の危険。

中でも気づきにくいのが、調理中のキッチン。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長は「キッチンの場合、電気にしてもガスにしても、熱を発する機具を使う。水分が鍋などから蒸発する部分もありますから、かなり高温多湿に一時的になりやすい」と話す。

取材班が訪ねたのは、東京・新宿区の戸山団地に住む野島悦子さんの自宅。

野島悦子さん:
今日は年金が出たから肉じゃがを。いいお肉を使って。

夕食の肉じゃがの調理を始め、2口のコンロでお湯を沸かすと、サーモカメラの映像では、コンロの周囲はたちまち真っ赤になった。
次第に水蒸気が当たる壁の一部も赤く染まり、熱くなる範囲が広がっていくのが分かる。

野島悦子さん:
(キッチン熱中症は知っている?)聞いたことない。初めて聞いた。

急激に暑くなるこの時期に注意が必要なキッチン熱中症。

予防法について、いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長は「換気+エアコン。空気が混じりあうような環境が必要。エアコンの吹き出し口をキッチンの方に向けるなどの工夫も必要」としている。

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