【早出し】県内各店、お中元商戦始まる 暑さ乗り切る食べ物の品ぞろえ充実

県内のお中元商戦が始まり、需要ピークに備え、各店は県産品などを多数取りそろえている=山形市・県観光物産会館ぐっと山形

 県内各店でお中元商戦が始まった。昨年に続き今年も猛暑が予想されており、暑さを乗り切る食べ物の品揃えが充実している。涼を得られるものや、スタミナがつくグルメに力を入れる店が多い。価格は3千円台が中心で、物価高を踏まえ日常的に使う調味料なども並ぶ。商戦は6月下旬から本格化するとみられる。

 県観光物産会館ぐっと山形では14日、約100種類を集めたお中元コーナーを開設した。開店前に、従業員が「山形のおいしいものをお届けするぞ」の合図で商戦を盛り上げようと気勢を上げた。山形の食文化である冷たい麺で暑さをしのいでもらおうとラーメン、そば、そうめんなどの乾麺の種類を増やし、日本酒、地ビールなどもそろえた。調味料といった日々の生活で使う商品も充実させた。担当者は「山形のおいしい物で、さまざまな人に喜んでほしい」と話す。コーナーは8月8日まで設ける。

 清川屋(鶴岡市)は店舗やオンラインなどで受け付けており、県産果物や肉、菓子類など3千~5千円台を中心に100種類ほどを扱う。果物は夏場の需要が高いスイカや桃の種類を増やしている。冷たい麺類や見た目が涼しげなゼリーやサイダーも需要が高まると予想。夏場は調理を簡単にしたい傾向があるため、手間がかからない総菜、スタミナがつくよう肉類もラインアップを増やした。

 藤崎山形店(山形市)は13日からお中元の取り扱いを始めた。本県産の完熟冷凍フルーツのほか藤崎オリジナルの笹かまぼこ、牛タンにも力を入れる。夏バテ対策にウナギ、甘酒なども用意した。エムアイプラザ三越山形店(同市)も13日からスタート。博物館や美術館とコラボレーションし外装に絵画を取り入れた菓子、ビールは特別感があって人気という。ゼリーや菓子など一部商品は持ち帰りができる。

お中元コーナーを設け、気勢を上げるスタッフ=山形市・県観光物産会館ぐっと山形

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