岩手・宮城内陸地震16年 命守る教訓次代に継承 一関全域で一斉訓練

いちのせきシェイクアウト訓練で、机の下に入って地震から身を守る厳美小の児童

 2008年に岩手・宮城内陸地震が発生した14日、一関市主催で市民が安全行動を確認する「いちのせきシェイクアウト(SO)訓練」が市内全域で一斉に行われた。市内小学校で震源地に最も近い同市厳美町の市立厳美小学校(鈴木有希校長、児童86人)では、全校児童と教職員が地震発生時刻の午前8時43分に合わせて自分の身を守る行動を取り、16年前の教訓を胸に刻んで非常事態に備えた。

 SO訓練は地震の教訓を風化させず、市民の防災力向上を図るために毎年実施されている。同校では訓練に先立ち、各教室で地震への対処方法が指導された。

 このうち、1年生は担任教諭から三つの安全行動(まず低く、頭を守り、動かない)の合言葉「まあう」を学んだ。さらに、机の下に入る「サルのポーズ」、体を丸めて両手で頭部を守る「ダンゴムシのポーズ」、火事が起きた時に口と鼻を抑える「アライグマのポーズ」を教わって練習した。

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