新刊で「三つ目がとおる」新資料 手塚漫画の復刻、7月発売

「三つ目がとおる ミッシング・ピーシズ」の表紙((C)手塚プロダクション)

 連載開始から50周年を迎える、手塚治虫(1928~89年)の人気作「三つ目がとおる」の未発表の原稿やこまなど50点余りを収録した作品集「三つ目がとおる ミッシング・ピーシズ」(立東舎)が7月に刊行される。

 未発表のペン入れ途中の原稿や、85年放送のアニメ「悪魔島のプリンス 三つ目がとおる」のシノプシス(概要)をつづった自筆の原稿用紙などの新資料を収録。さらに、単行本版で修正される前の雑誌連載時のままの原稿や、扉絵なども掲載している。手塚の創作術の一端に触れられる貴重な資料と言えそうだ。

 「三つ目がとおる」は、「三つ目族」の子孫の写楽保介が、友人の和登千代子と活躍するミステリータッチのSF。74~78年に週刊少年マガジンで連載された。

 手塚作品の復刻では、昨年発売した同じシリーズ「ブラック・ジャック ミッシング・ピーシズ」が4950円という価格にもかかわらず発行部数1万部のヒットに。立東舎によると、読者層には30、40代の女性が目立ち、新資料の初公開や、修正前後の原稿を見比べられる構成が好評という。

「三つ目がとおる ミッシング・ピーシズ」に収録された未使用の原稿((C)手塚プロダクション)

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