東邦ガス不動産開発 一宮市で分譲用地開発 7月から宅地販売

宅地造成の工事が進む計画地(一宮市今伊勢町)

 東邦ガス子会社の東邦ガス不動産開発(本社名古屋市熱田区)は、一宮市で一戸建ての分譲用地開発に乗り出す。7月から宅地販売を始める予定。東邦ガスグループが宅地販売するのは、1998年以来、約26年ぶり。戦略事業である不動産開発に経営資源を振り向け、持続的な成長につなげる。

 分譲用地の場所は、一宮市今伊勢町新神戸郷東2の8。名鉄名古屋本線・今伊勢駅から徒歩6分。今伊勢駅は名鉄一宮駅から1駅の場所にある。東邦ガスグループ企業の倉庫や駐車場などがあった場所を有効活用する。敷地面積は約2700平方メートルで、16区画を予定している。宅地はウッドフレンズ(本社名古屋市)グループの建築条件付きで販売するほか、一部宅地はウッドフレンズが建て売り分譲する予定だ。
 宅地一区画当たりの面積は、約130平方メートルから170平方メートルを予定。土地の売主は東邦ガス不動産開発で、建物の売主はウッドコンストラクション(本社名古屋市)。宅地造成は、総合建設業の宇佐美組(本社大垣市)が手掛けている。一部の建て売り住宅に関しては、年末から年明けにかけて完成する予定。
 東邦ガスは、子会社の東邦不動産の社名を、4月1日付で東邦ガス不動産開発に変更した。2022年に策定した「グループビジョン」では、不動産事業を戦略事業の一つに掲げており、不動産子会社の社名変更を機に、事業を加速させる狙い。コア事業の都市ガス、LP(液化石油)ガスなどを収益基盤とし、戦略事業へ重点的に経営資源を投入する方針。
 東邦ガス不動産開発の取締役不動産事業部長の正光信也氏は「今回の案件は、社名変更後の1号案件となる。不動産事業の拡充に向け、外部の建物を取得するなど、幅広く検討を進めていきたい」と話している。

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