久保建英へのトッテナムからの85億円オファーに古巣マドリー側がなぜ“満足”? 復帰の可能性は完全に消滅か

レアル・ソシエダの久保建英は今年2月、2029年6月まで契約を更新した。

ただ、ビッグクラブからの関心報道は後を絶たない。新たに浮上したのが、日本人選手をよく知るアンジェ・ポステコグルー監督が率いるプレミアリーグの強豪トッテナムだ。すでにオファーを出したとも報じられている。

この報に古巣のレアル・マドリーが「満足するだろう」と伝えたのが、マドリーの専門メディア『Realmad Ridexclusivo』だ。「フロレンティーノ、この選手に5000万ユーロというプレミアのオファーを承認」と題した記事を掲載している。

「現在、トッテナムは5000万ユーロ(約85億円)でこの選手との契約に強い関心を示しているようだ。すでにオファー済みであり、この日本人選手の交渉を行なうのがレアル・ソシエダの仕事となっている」

久保は22年夏にマドリーからソシエダへ完全移籍をしている。なぜマドリーを率いるフロレンティーノ・ペレス会長の名前が出ているのかと言えば、マドリーは久保がソシエダからどこかのクラブへ移籍した場合、その移籍金の半分を手にする権利を有しているからだ。

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記事は「彼には6000万ユーロの契約解除条項があるが、この額(5000万ユーロ)は交渉に臨むのに十分な金額である可能性があり、もちろんレアル・マドリーはこのことに非常に満足するだろう。なぜなら彼らはこの選手の売却額の50%を手に入れることになるからである」と報道。こう続けている。

「移籍市場が始まった今、このオペレーションの最終結果がどうなるかは見てみる必要がある。いずれにせよ(将来的に)フロレンティーノ・ペレスはクラブに資金をもたらせるだろう。これも会長による名技だ」

また、一時は取り沙汰されていたマドリーへの復帰については、「パフォーマンスがシーズン初めの水準まで落ち、いくつかの発言で完全に除外された」とも。久保がマドリー戦の後に、古巣への日程の優遇や有利な判定に不満を述べたのが影響していると見ているようだ。

いずれにしても、ただでは久保を手放さなかったマドリーの手腕は、見事と言えるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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