永瀬廉&松田元太、『東京タワー』を振り返る メンバーからの反応や改めて気づいた一面も

直木賞作家・江國香織による同名恋愛小説をドラマ化したオシドラサタデー『東京タワー』(テレビ朝日系)がついに最終回を迎える。

本作は、永瀬廉(King & Prince)演じる21歳の医大生・小島透と、板谷演じる20歳以上歳の離れた人妻・浅野詩史の美しくも許されない愛を描いたラブストーリー。永瀬は透を通して、松田元太(Travis Japan)は透の同級生・大原耕二を通して、役者としてさらなる飛躍をした印象だ。

今回は、そんな2人に本作の撮影中のエピソードについて語ってもらった。クランクアップ後の今、何を思うのか。

思わず「空気重くない?」と口にした“修羅場”の撮影

ーー『東京タワー』はSNS上でもかなりの盛り上がりを見せていましたが、お2人の周囲からはどんな反応がありましたか?

永瀬廉(以下、永瀬):同世代の友達から年上の方まで、幅広い層の方から感想を言ってもらいました。それを聞いて「本当にいろんな方々の目に触れて、それぞれが違う感想を持ってくれるのは嬉しいな」と思いましたね。

松田元太(以下、松田):メンバーのちゃか(宮近海斗)が第1話からずっとリアルタイムで観てくれていました。先日、コンサートで新潟に行ったタイミングの時にも放送があったのですが、ちゃかと松倉(海斗)と七五三掛(龍也)が部屋に来てくれて、一緒に観たんですよ。

ーーどんな反応をしていましたか?

松田:ちゃかはずっと観てるから「今、耕二ってこういう感情?」って聞いてくれたりして、解説しながら楽しみました。まちゅ(松倉)は第1話しか観ていなかったみたいで、喜美子(MEGUMI)さんとのシーンを観てはしゃいでいました(笑)。中学生と観ているような気分になりましたね。自分としては、ただただ美しく見せることだけを考えていたので、メンバーと観る恥ずかしさは全くなかったです。それから若槻さんが……。

永瀬:え? 若槻さんって若槻千夏さん?

松田:そうそう! かなり『東京タワー』にハマってくれたみたいで。「松田は、これを機にバラエティーに出演するのやめたほうがいいよ!」って言われました(笑)。「役者だけした方がいい!」って。ちょっと未来について考えないとですね(笑)。

ーー永瀬さんは、メンバーの髙橋(海人)さんから何か反応はありましたか?

永瀬:観てくれたみたいです! それで、感想も言ってくれたんですけど……なんて言ってくれたかな? 当たり障りないことだった気がします(笑)。

ーー撮影中、苦労した点はありますか?

永瀬:第7話で耕二のやっていることが全部バレて、3人に詰められていたシーンですかね。あのシーンは、別に透としてはその場にいるだけだったのですが、段取りとかに入ったときの空気感がすごく重くて……。

松田:言ってたよね。「空気重くない?」って。

永瀬:あの場にいるだけでも大変だったから、耕二はもっと大変だったんじゃないかなと思ったよ。

松田:たしかに、もちろん楽ではなかったけど、とにかく『東京タワー』という作品、全部が楽しかったなと思いますね。毎回楽しみを見つけながらできて、「これ!」というシーンがあるというよりは、ホントに全部楽しくて、難しかったなと思います。ただ、透とのシーンは毎回結構楽しくて、僕と廉の関係性もある上でできたのかなって。

永瀬:結局「これ」というシーンあるじゃん(笑)。

ーー今回共演して、改めて気づいたことはありましたか?

永瀬:ずっとくだらないことで盛り上がっていましたね。ただ、この作品が始まる前に「松田のビジネスバカを暴く」って言っていたんですけど、一緒にいて360度どこから見てもバカなんだなと思いました。365日24時間年中無休で。

松田:おーい! でも、廉がボケ始めたときにツッコむと、頭よくなった気分になってたよ(笑)。

永瀬:想像に比べて、全然対応してくれなかったけどね(笑)。俺、バカさ加減を合わせて喋ったりもしていたもん。お芝居していたというか。

松田:そうなんだ!? お芝居だとしたら、めっちゃうまかったよ!

松田元太「(永瀬廉は)すごくリスペクトできる素敵な人」

ーーお芝居において気づいたことはありますか?

松田:廉のお芝居に対する熱とか、現場でモニターチェックをして監督と話し合っている姿を見て、ストイックだなって感じました。自分のシーンじゃないときは、ほわんとしていてギャップもあるんですけどね。オンとオフの切り替えを見て、透のこともすごく好きになったし、永瀬廉っていう人のこともすごくリスペクトできる素敵な人だなと好きになっちゃいました。

永瀬:元太は耕二のリアルさ、「こういう大学生いるよな」って思わせる魅力があって。元太にしかできない耕二をやってくれた気がしました。耕二と透の対比は、元太がこういう感じだからこそ。お芝居を見たり、放送を観たりして相乗効果を感じましたね。

ーー本作の撮影を通して、どのようなことを感じましたか?

永瀬:まさか自分が“許されざる恋”をテーマにした作品に出るとは思っていなかったので、すごく刺激になりました。やっぱりなかなか経験できるわけではないので、すごくありがたかったし、嬉しかったです。自分が思っていないようなことって、起きるんだなって。たくさんの方々に観ていただいたこともありますが、本当にいろんな意味でモチベーションを与えてくれた作品でしたね。

松田:僕もほぼ一緒です。一緒なんですけど、やっぱりいろいろ考えさせられるストーリーでもありましたし、自分が演じさせてもらった耕二を自分なりに、前回演じていた(松本)潤くんとはまた違う、自分にしかできない耕二にしたいなと思った上で、廉と共演できたことも嬉しかったです。MEGUMIさんと板谷(由夏)さん、たくさんの方とのご縁にも感謝だなって。それから、お芝居の楽しさを改めて知れたので、Travis Japanにお土産として持って帰れるようにしたいなと強く思いました。

ーー最後に、物語のラストをどう見届けてほしいかメッセージをお願いします。

松田:耕二は、MEGUMIさん……じゃなくて喜美子さんに対しての気持ちが本気になっていくんですけど、それがどうなっていくのか。もう見どころが詰まりに詰まっているので、ぜひとも注目してほしいです。

永瀬:それぞれが転機を迎えた後で、それぞれの関係性がどう変わっていくか、透に対して詩史さんが何て返事をするのか、最終的にこの2人がこの恋を通じて、どう成長したのかを見届けてほしいです。
(文=於ありさ)

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