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トヨタ紡織(本社刈谷市)は、水素で発電する「燃料電池(FC)アシスト自転車」を開発した。電動アシスト自転車のように、人がペダルをこぐ力をモーターが補助する。一度に30~50キロメートル走行でき、長距離のツーリングを快適に楽しめる。2024年度中に自治体と一緒に実証実験を行い、今後の実用化につなげる。
FCアシスト自転車は、独自の小型FCや蓄電用のリチウムイオン電池、水素タンクなどを搭載。水素は200リットル程度を充填(じゅうてん)できる。燃料電池車(FCV)などに比べ、水素タンクに詰める際の圧力が格段に低く、工業用の水素などを利用して簡易的に補充できる。
14日に報道陣向けに試乗会を開催した。開発を担当している電動製品開発部の平田和之部長は「自治体と一緒になって、まずは体験ツアーなどで利用してもらう。快適な移動を支えたい」と話した。
また、幅広い製品にも小型FCを活用する方針。現在は配送用の3輪自転車や、空港などでの利用を想定している配膳ロボットを開発することを視野に入れている。