シンガポールに5店舗目 富寿しグループ 郊外のショッピングモールに8月オープン予定

開店へ向け準備が進む「富寿しパシリス店」(13日、シンガポールのダウンタウン・イースト)

富寿しグループ(本社・上越市南本町3)は8月をめどに、シンガポールに5店舗目となる「富寿しパシリス店」をオープンする。立地は中心部から北東へ約15キロの郊外にあるショッピングモール内。急速に住宅造成が進んだことから人口が多く、競合となるすし店、日本料理店がほとんどないことから出店を決めた。

同国での新店舗は2018年、中心部の金融街に出店して以来6年ぶり。店舗が入居するショッピングモール「ダウンタウン・イースト」は地域住民のほか近傍にあるリゾートホテルの客などが利用する。日系では「サイゼリヤ」「和民」「ドン・キホーテ」「ユニクロ」などが店舗を展開している。

席数は約90。メニューはにぎりずしをはじめとする、すし、揚げ物、焼き物、サラダなど。構成は国内店舗とほとんど変わらない。ランチタイムの顧客1人当たりの消費価格は30シンガポールドル(約3500円)、ディナータイムは50~60シンガポールドル(6000~7000円)を想定する。

一方で立地エリアには企業や官公庁はほとんどなく、地元への浸透が課題となる。宮崎富夫副社長は「中心部の観光地などへの立地もあると思うが、長期にわたり店舗を経営していく視点に立てば、郊外で顧客をがっちりつかむことが得策。ほかの店舗でもできているし、できると考えている」と話す。中長期で売り上げを年間172万ドル(約2億円)まで引き上げたい考え。

また、新店では富寿しの原点である新潟、上越をPRするためのパネルや装飾などの掲出も検討している。

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